【重音テト】宗教からの卒業【UTAUオリジナル曲7曲目】{1}音楽的な話・コード進行
7曲目のオリジナル曲です。
今回から、曲の音楽的なあれこれ、歌詞・テーマのあれこれを語ったり、歌詞の他にコード進行も載せる事にしました♪
このページでは、音楽的な話とコード進行を載せます。
歌詞やテーマに関する話は右のリンク先記事に載せました→{2}歌詞・テーマに関する話
【目次】
(1)サビのメロディー
曲の始まりは、サビをゆっくりさせたメロディーで静かに始まり、さらに遅くなって、、タメを作って、、、一気にアップテンポの明るい曲が始まる♪ という展開になってます。
これは、曲の歌詞の頭が思いついた時にこういう展開にしようと、かなり早い段階で決めました。そこにはとっておきのメロディーを付けたい!と思って、作曲を始めたばかりの頃(初投稿より数年前)にサビだけ思いついて使っていなかった良いメロディーがあったので、それに決めました!始めてこのメロディーにコード進行を付けてみた所、一気にこれは良い!となりました♪ やっぱりコード進行は大事ですね♪ あと、初めはこれは曲の後半に大サビとして再登場する展開にしようと思ったんですが、結局サビのメロディーにする事で上手くハマったので、このメロディーがこの曲の主軸になりました。
(2)曲展開と転調
曲展開は以下の感じです。
冒頭サビ(静)→ イントロ → Aメロ → Bメロ → Cメロ → サビ → 間奏(=イントロ)→ Aメロ → Bメロ → Cメロ → サビ → サビ尾改 → サビ半 → サビ尾改(静)
当初は、Cメロのメロディーをサビにしようと考えていました。ただ、サビにしてはやや盛り上がりに欠けるかなぁと言う気がして、なら大サビにしようと思っていた冒頭のメロディーをサビにしてしまおう!とした結果、上手くはまりました♪ そして、サビ用だったメロディーをCメロにする事で、Bメロで盛り下げCメロでサビっぽい感じを出してからの本物のサビへと繋がる、という壮大っぽさが出る展開にする事が出来ました。
またこの曲はCメロで転調しています。元々は転調する予定は無かったのですが、Cメロのメロディーがサビ用に作ったやつだったので、全体的に音が高くて盛り上げ過ぎてしまう事から、Cメロのキーを若干下げて上手い事サビでさらに盛り上がる感じにしようと色々試行錯誤しました。この曲はメインがG♭メジャースケールですが、Bメロは平行調のマイナーっぽい雰囲気なのでそこはE♭マイナースケールとも言えますね。そして、CメロはE♭メジャースケールに転調です!つまり、Bメロ→Cメロの部分を見ると同主調のマイナーからメジャーへの転調で、なんか上手くはまった感がしました♪(多分僕が知らなかっただけで、良く使われる手なんでしょうね(^_^;)) BメロからCメロへの転調↓
そして、サビに向かって+3の転調をして元のG♭キーに戻ります。これも、コード進行を試行錯誤して、自然かつ心地良い感じの転調に出来た感じがします♪ Cメロからサビにかけての転調(”大喧嘩も~”の始まりの小節から転調してます)↓
(3)お気に入りのコード進行
この曲も相変わらず僕のお気に入りの進行をふんだんに使っています(笑) Twitterでは何度か呟きましたが、 I → VII♭ という進行です♪ サビ、イントロ、Aメロ、サビ尾、と4カ所にも使っていました(^_^;) コード進行は、いつもキーボードを弾きながら、感覚で最も心地良いコードを試行錯誤で付けてっているので、どうしても自分好みの進行が増えちゃいますね;
そして、今曲では新しい進行を思いつきました!それはCメロ頭の、
VI → VII♭ → I → I
という進行です。(本曲では C → D♭ → E♭ → E♭ ですが、分かりやすくCメジャースケールに直すと、A → B♭ → C → C です。)1,2小節目にノンダイアトニックコードを連続させるという中々攻めた進行ですね(笑) あと、この記事書いてる時に気づいたんですが、Bメロの終わりがC♭なので C♭ → C → D♭ → E♭ → E♭ と、クリシェっぽい感じになっていますね!そして、Cメロ続きの5~8小節は VI → VII♭ → IV → I です。(本曲では C → D♭ → A♭ → E♭、Cメジャースケールに直すと A → B♭ → F → C です。)。Cメロは転調している事もあって、コード進行を見ただけじゃ何キーだか分かりませんね(笑) Bメロ最後の2小節+Cメロの1~8小節↓
僕はどうやらノンダイアトニックのメジャーコードが好きみたいです♪ 逆に4和音以上のコード(セブンス等)、augやdim等はほとんど使わない、好き嫌いの激しい奴ですf(^_^) この曲も、サビ前の1小節にV7を使っている以外は、全部メジャーコードかマイナーコードです(一瞬だけsus4になる箇所はあります)。これまでの曲も大体そうですね。
(4)今曲での編曲技術の成長部分
Twitterを始めて、多くの方々から凄く役立つアドバイスを頂いて、前曲から編曲の技術が徐々に進歩し始めてきました!本当にありがとうございますm(_ _)m
今曲で新たに取り組んのは、まずイコライザー、コンプレッサー、リミッターを本格的に使い始めた事です。前曲でもお試し程度に少し使い始めましたが、実践的に使ったのは今曲が初めてです!耳が感じる音の強さはキープしながら、音圧を抑えてクリップを防ぐのに凄く有効だという事が分かりました!(7曲目で今更?かもですが、真の初心者はそんなもんです、、多分(^_^;) そして、一番難しくて、だけど重要そうなのはバスドラムかな?と感じました。バスドラムは、大して聴こえないくせに音圧はやたらデカいという曲者で(バスドラムさんごめんなさいm(_ _)m)、音量自体を上げ、結構複雑にイコライザーをゴリゴリかけて極限まで音圧を絞り、やっとこさ聴こえるレベルにかなり強引にしましたが(^_^;)、このやり方で合ってるのか全く自信ないので、またTwitterで聞いてみますm(_ _)m
そして、重音テト(UTAU)の連続音に初挑戦をしました!これが思った以上に扱いが難しかったです;;連続音との苦闘と備忘録は、後に詳しく別記事に残したいと思います。一番難しかったのは人の耳で感じる音の強さを揃える事ですね。例えば「エ」段の音は同じ音量でも強く聴こえるので、音量を低め(80~90)に設定する必要がありました。これは単独音を使っていた時にもあったのですが、連続音ではとある問題にぶつかりました。連続音は前の母音を繋げて収録してあるので、例えば「してた」という歌詞があった場合、「-し」「iて」「eた」という音を繋げて歌わせます。この時「iて」の音量だけ下げると、「し」の母音(i)の音量が後半でガクッとさがり、ての母音(e)の音量が後半ガクっと上がるという現象が起きてしまいます。かといって「-し」や「eた」の音量も下げてしまうと「し」や「た」が小さくなって聴こえてしまいます。辿り着いた解決策は、エンベロープの形をいじる事で、母音が切り替わるタイミングで音量が変化するように調節しする事でした。そうする事で、上手い事耳で聴こえる音の強さが滑らかに繋がり、不自然な音量の急変が無くなりました。問題は、歌詞の多くの場所でそのエンベロープ調節をしなきゃいけないので、慣れていないこともあり、凄く時間がかかりました;今回、編曲だけで250時間くらいはかかった気がしますが、その内150時間くらいは重音テトの連続音の調整に費やされました;(流石に疲れましたorz 160BPMなのに7分弱という曲にするから;) DAWにUTAUのオーディオをインプットすると、その度にナンバリングが増えていくんですが、それを見るとメインとハモリを合わせて350回以上もインプットし直していた事が判明し、前回の3倍以上の修正作業を行っていた事に気づきました;まだ人らしい声に近づけるような本格的な調声と言えるような事はほとんどしていないんですけど、、、まぁ少しはコツをつかんだので、次はもう少しスムーズにいくかな?行って欲しいです(^_^;)
そしてこれは「今の所は」なのですが、編曲で一番重要なのはボーカルなのかな?と感じました。これはUTAUを使っているからかもしれませんが、ボーカルを丁寧にしないと、耳障りな音(ノイズ、音量のバラつき等)が山ほど発生してせっかくの曲が台無しになってしまいます(ToT) 音楽を聴く専だった頃の僕は、やっぱりボーカルに一番意識を集中して曲を聴いていましたし、、今のボカロPの方々の曲を聴いていても、やはりボカロの調声を綺麗にしている曲はスッと聴きやすいなと感じます。そういう意味でも、ボーカルの調節は丁寧に行っていきたいなと感じました。
(5)コード進行一覧
{その1:根音表記}
[表記法]
・→で挟まれた部分が1小節に当ります。
・1小節内でコードが進行する場合は( )でくくって、(C×3, Dm×1)等のように表記しています。×数字は、4分音符何個分の長さかを意味していて、この例の場合、4分音符3つ分までがCで、残りの1つ分がDm、というのを表しています。
・基本的に4小節で改行しています。
・手入力のためもし誤植がありましたらごめんなさい(>_<)
(原曲キー:G♭メジャースケール)
【冒頭サビ】
G♭ → G♭ → F♭ → F♭ →
E♭m → E♭m → (C♭×2, D♭×2) → (E♭m×2, G♭×2) →
C♭ → (C♭×3, D♭×1)(溜め)→
【イントロ】
G♭ → F♭ → D → (C♭×3, D♭×1) →
G♭ → F♭ → D → (C♭×2, D♭×2) →
[1番]
【Aメロ】
G♭ → C♭ → G♭ → F♭ →
G♭ → C♭ → (E♭m×2, C♭×1, D♭×1) → G♭ →
G♭ → C♭ → G♭ → F♭ →
G♭ → C♭ → (E♭m×2, C♭×1, D♭×1) → G♭ →
【Bメロ】(曲調的にE♭マイナースケール(平行調))
B♭m → A♭m → E♭m → D♭ →
C♭ → B♭m → E♭m → D♭ →
B♭m → A♭m → E♭m → D♭ →
C♭ → B♭m → E♭m → C♭ →
【Cメロ】(同主調間転調(或いは-3転調)でE♭メジャースケール)
C → D♭ → E♭ → E♭ →
C → D♭ → A♭ → E♭ →
C → D♭ → E♭ → E♭ →
Cm → D♭ →(※1) (G♭sus4 ×2, G♭×2) → G♭ →
D♭ → D♭ → D♭ → D♭7 →
(※1)ここで+3転調しG♭メジャースケールに戻る
【サビ(主部)】(G♭メジャースケール)
G♭ → G♭ → F♭ → F♭ →
E♭m → E♭m → (C♭×2, D♭×2) → (B♭m×3, A♭m×1) →
G♭ → G♭ → F♭ → F♭ →
E♭m → E♭m → (C♭×2, D♭×2) → (E♭m×2, G♭×2) →
C♭ → C♭ → G♭ → D♭ →
G♭ → G♭ → F♭ → F♭ →
E♭m → E♭m → (C♭×2, D♭×2) → (B♭m×3, A♭m×1) →
G♭ → G♭ → F♭ → F♭ →
E♭m → E♭m → (C♭×2, D♭×2) → (E♭m×2, G♭×2) →
【サビ(尾部)】(G♭メジャースケール)
C♭ → C♭ → G♭ → G♭ →
F♭ → F♭ → C♭ → (C♭×3, D♭×1) →
【間奏(イントロと同じ)】(G♭メジャースケール)
G♭ → ... (から始まる。イントロと全く同じ)
[2番]
【Aメロ、Bメロ、Cメロ、サビ(主部)】全て1番と同じ
... → (E♭m×2, G♭×2) →(サビ主部は1番と同じく←で終わり、↓へ続く)
[2番終~ラスト]
【サビ(尾部改)】(G♭メジャースケール)
C♭ → C♭ → G♭ → G♭ →
F♭ → F♭ → G♭ → (G♭×3, D♭×1) →
C♭ → C♭(一瞬C♭sus4) → E♭m → E♭m →
F♭ → F♭ → G♭ → G♭ →
C♭ → (D♭×2, D♭7×2) →
【サビ(主部半分)】(G♭メジャースケール)
G♭ → G♭ → F♭ → F♭ →
E♭m → E♭m → (C♭×2, D♭×2) → (B♭m×3, A♭m×1) →
G♭ → G♭ → F♭ → F♭ →
E♭m → E♭m → (C♭×2, D♭×2) → (E♭m×2, G♭×2) →
【サビ(尾部ラスト)】(G♭メジャースケール)
C♭ → C♭ → G♭ → G♭ →
F♭ → F♭ → C♭ → (C♭×3, D♭×1) →
C♭ → C♭ → G♭ → G♭ →
E♭m → E♭m → G♭ → (C♭×3, D♭×1) → G♭ (終)
{その2:ローマ字表記}
[表記法]
・→で挟まれた部分が1小節に当ります
・1小節内でコードが進行する場合は( )でくくって、(I×3, IIm×1)等のように表記しています。×数字は、4分音符何個分の長さかを意味していて、この例の場合、4分音符3つ分までがIで、残りの1つ分がIIm、というのを表しています。
・基本的に4小節で改行しています
・Cメロで転調しているので、Iの根音がそれに合わせて変化しています。Iがどの根音に対応するのかは、各パートの右に(赤文字)で記載されていて、パート内の転調部には(※2)でその位置を表しています。
・ダイアトニックコードを青色、ノンダイアトニックコードを緑色で表記しています。
・手入力のためもし誤植がありましたらごめんなさい(>_<)
(原曲キー:G♭メジャースケール)
【冒頭サビ】(I=G♭)
I → I → VII♭ → VII♭ →
VIm → VIm → (IV×2, V×2) → (VIm×2, I×2) →
IV → (IV×3, V×1)(溜め)→
【イントロ】(I=G♭)
I → VII♭ → VI♭ → (IV×3, V×1) →
I → VII♭ → VI♭ → (IV×2, V×2) →
[1番]
【Aメロ】(I=G♭)
I → IV → I → VII♭ →
I → IV → (VIm×2, IV×1, V×1) → I →
I → IV → I → VII♭ →
I → IV → (VIm×2, IV×1, V×1) → I →
【Bメロ】(I=G♭)
IIIm → IIm → VIm → V →
IV → IIIm → VIm → V →
IIIm → IIm → VIm → V →
IV → IIIm → VIm → IV →
【Cメロ】(I=E♭) 転調
VI → VII♭ → I → I →
VI → VII♭ → IV → I →
VI → VII♭ → I → I →
VIm → VII♭ → (※2) (Isus4 ×2, I×2) → I →
V → V → V → V7 →
(※2)ここより、I=G♭。ここで+3転調しG♭メジャースケールに戻る。
【サビ(主部)】(I=G♭)
I → I → VII♭ → VII♭ →
VIm → VIm → (IV×2, V×2) → (IIIm×3, IIm×1) →
I → I → VII♭ → VII♭ →
VIm → VIm → (IV×2, V×2) → (VIm×2, I×2) →
IV → IV → I → V →
I → I → VII♭ → VII♭ →
VIm → VIm → (IV×2, V×2) → (IIIm×3, IIm×1) →
I → I → VII♭ → VII♭ →
VIm → VIm → (IV×2, V×2) → (VIm×2, I×2) →
【サビ(尾部)】(I=G♭)
IV → IV → V → V →
VII♭ → VII♭ → IV → (IV×3, V×1) →
【間奏(イントロと同じ)】(I=G♭)
I → ... (から始まる。イントロと全く同じ)
[2番]
【Aメロ、Bメロ、Cメロ、サビ(主部)】全て1番と同じ
... → (VIm×2, I×2) →(サビ主部は1番と同じく←で終わり、↓へ続く)
[2番終~ラスト]
【サビ(尾部改)】(I=G♭)
IV → IV → I → I →
VII♭ → VII♭ → I → (I×3, V×1) →
IV → IV (一瞬IVsus4) → VIm → VIm →
VII♭ → VII♭ → I → I →
IV → (V×2, V7×2) →
【サビ(主部半分)】(I=G♭)
I → I → VII♭ → VII♭ →
VIm → VIm → (IV×2, V×2) → (IIIm×3, IIm×1) →
I → I → VII♭ → VII♭ →
VIm → VIm → (IV×2, V×2) → (VIm×2, I×2) →
【サビ(尾部ラスト)】(I=G♭)
IV → IV → I → I →
VII♭ → VII♭ → IV → (IV×3, V×1) →
IV → IV → I → I →
VIm → VIm → I → (IV×3, V×1) → I (終)
{2}歌詞・テーマに関する話↓
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