アイソスタシーのブログ

初めまして。趣味で作詞・作曲をしており、アイソスタシーという名で重音テトオリジナル曲を投稿しております。よろしくお願いしますm(_ _)m

【初心者の曲作り成長日記】[第11回]  メロディーを創ろう!(2)ボイスレコーダー作曲法~歌詞先(自己流)~

前回→[第10回] メロディーを創ろう!(1)ボイスレコーダー作曲法~メロ先(自己流)~

 全体で第11回目、「初めての作曲編」の3回目です。(最近投稿ペースが落ちていて申し訳ないです m(_ _)m )

 今回は、歌詞を先に創って、それにメロディーを付ける、いわゆる歌詞先について紹介します。これまた、自己流の方法をそのまま詳しく説明する感じです。

 [目次]

ボイスレコーダー作曲法~歌詞先(自己流)~】

 僕の場合、歌詞先も、基本的に前回のメロ先と大して変わりません!メロ先では適当な言葉でボイスレコーダーの前で歌っていたのが、歌詞先では意味のある言葉に変わるだけですね。なのでメロ創りのコツの内は前回と同様の物は前回参照という事で飛ばします。ちなみに歌詞の創り方(自己流)は後の回にします。なので歌詞がある状態からスタートを想定してメロディーを付けて行きます♪ 

 まず、歌詞は一曲分出来ている必要は無いです。ワンフレーズでも十分です。歌詞が付く部分の曲のメロディーは、Aメロ、Bメロ、サビ、たまにCメロ、と3~4通りで成り立っている事がほとんどです。なので、メロディーを付けやすい部分、良いメロディーが思いついた順に付けて行けば良いかなと思います。

 

 [歌詞先のボイスレコーダー作曲法の実例]

 実は、僕は過去投稿した7曲の内、歌詞先を使ったのは1曲しかないです(6曲目の"Overturn"という曲。ただ、最近は割と歌詞先にはまってます♪)。なので、その曲を実例として解説に用います。(この時はほんとに、自分でもびっくりするくらいスッとメロディーが浮かんできました。)

 まず、最初にメロディーが思いついたのは、歌詞の1番最初の部分でした。

 

   "二度と恋なんてしないと誓っていた

  忘れたくないと思っていた あの子の事を"

 

 それに付けたメロディーがこちらです↓。(これは多分1stテイクではない気がしますが、最初に思いついた日付のファイルでした。)

 一番のポイントはリズムだと思います。音の並び自体は平凡な物ですが、それをこの歌詞にこのちょっとテクイ感じ?のリズムで乗せた事が、上手くいった一番の要因な気がします。そのリズム・メロディーをUTAUという音声合成ソフトで入力したピアノロールの画面が下になります(初めのフレーズ部分)

f:id:Isostasy:20200318123440j:plain

縦軸が音の高さで上ほど高い音です。左のピアノの鍵盤に対応しています。

横方向の長さは音の長さに相当し、左から右へメロディーが進んでいきます。見辛いですがピンクの縦線間が1小節に相当し(”どとこいなん”が含まれる範囲)、それを4分割している青の縦線間が四分音符に相当します。

青い四角が打ち込んだメロディーでその中に歌詞がひらがなで入っています。

 見て分かるように一つの歌詞に割り振られている音の長さがかなりまちまちである事が分かります。この音の長さの割り振りを符割りと呼び、メロディー作成の重要なポイントの一つと思います。

 また、最初の”に”は、1小節が始まりからスタートするのではなく、一つ前の小節の最後に有ります。つまり、曲のリズム的には次の”ど”が開始点です。軽いヘドバンでリズムを取ってみたら”ど”の所で首を振る事になると思います♪ このちょっとしたテクニックの事は、アウフタクトと呼ばれているそうです。これもお洒落な感じやテクイ感じを出しているポイントですね。ちなみに意識してそう創った訳では無く、自然に思い浮かんだのがこれだったので、多分普段聴いてる音楽の様々な所に使われていてそれが頭に残っていたからなんだと思います♪

 

  Aメロの後半の歌詞は、

  "だけど不意に君はそれらを全て
    ひっくり返してきた Overturn"

 ですが、同じメロディー・リズムを当てはめて、こんな感じになりました↓。

 多少の字余りや字足らずがある所は、こんな感じで吸収出来ます! ”オウヴァータァアーアアーン”の所とか、字足らずをアァーア~で伸ばす事で逆に良い感じにはまってますよね♪

 重音テトさんに歌わせた1番Aメロの完成版がこちらです↓

 次にBメロです。実はBメロは、1番ではなくて2番の歌詞にメロディーを付けました。それは、2番の歌詞により伝えたい想いが入っていたからでした。

 ”失恋したら早く忘れて 先へ進もうと言うけど
   無理に忘れる必要など無いんだと 思い知らされた
   新たな出逢いが 強烈なインパクトと共に
   止まっていた時を一気に動き出す Overturn”

 そして、Aメロを先に創ったので、BメロはAメロからの流れが自然となるようメロディーを創って行きました。それを感覚で創っていったのですが、その感覚を言語化してみると、まずAメロの特徴的なリズム感はBメロにも引き継がれている事が、今振り返って気づきました!

 Aメロ前半のリズムは、下のような感じでしたね。縦棒が1小節の区切りです。(上のピアノロール画像や音声参照)

タ|ターータターータ|ターータタタタタ|ターーーーター|~

 そして僕が付けた2番のBメロメロディーはこんな感じです(完成版のテトさんの声で聴いてみましょう♪)

 Bメロの前半部のリズムを同じように書いてみると

タ|ターータターータ|ターータタタタタ|ターータターータ|ターータタタタタ|

 と、Aメロとかなり共通点ありますよね!これ、さっき気づいたんです。無意識でこうなってたんですね。なのであまり意識しなくても、自然に感性の赴くままに創っていたら違和感なく創れるんじゃないかと思います。もちろん、リズム・符割りをガラリと変えるのもありだと思います。そういう名曲も沢山ありますし。

 サビは、早速完成版を聴いてみましょう♪(一部コード付けが怪しいですが、そこは目をつむって(^_^;))

 サビの符割りも、

 |ターータターータ|ターーーターター|ターータターータ|ターータタタタ|

こんな感じで、AメロBメロとかなり共通点ありますね!

 また、サビの歌詞は

”君が笑う度 僕は生きる力を得るんだ
  君が笑う時 生まれて良かったとほんとに思える
  君が笑う時 僕は新しい世界を見る
  君が笑う度 優しい気持ちに 満たされてくんだ You make my heart warm"

 と、何のひねりもないストレートな歌詞です(笑) でも、こういう並びの歌詞はメロディーを乗せやすいですよね!同じ歌詞の部分(”君が笑う時(度)”)は同じメロディーになるようにすればいいので。

 このようにメロディーは4小節8小節を一つの区切りにするのが、曲の流れが良くなる気がするので、歌詞の区切りを上手くその長さに収まるようにメロディーを乗せるのも一つのコツかもです!逆に、歌詞を創る時も、大体4小節・8小節の長さを目安に区切りが入るように創って、各段落の長さを”大体”均等にしておくと、メロディーを乗せやすいと思います。

 この時の長さは、文字数というよりは、発音数ですね!上のAメロでいうと、”恋””なん””ない”、等はどれも1発音と捉えられると思います。そして、発音数の多少の過不足は工夫して収める事が出来るので、揃えるのは大体で良くて、そこまでキッチリ整えなくても大丈夫だと思います。韻を踏んだり、小さい“っ”のタイミングを合わせたりする事で、語呂の良さ、ノリの良さを出したり出来るので、歌詞を創る段階でそれが出来たらより良いかもしれません♪

 

 そして、最初にも書きましたが、最初から全部の歌詞をガチガチに用意してメロディーを乗せた訳では無いです。このように歌詞がある程度出来上がった段階で、メロディーを乗せて、その後でメロディーに合わせて歌詞を修正したり、まだ出来ていなかった部分の歌詞を創ったり、、と加筆・修正を繰り返していきました。

 またCメロは、メロ先(正確にはコード先)で創りました。なので1曲の中でも色んな作曲法が使われてますね!それくらい柔軟に自由にやった方が、上手くいくような気がします。

 メロディーを付ける時も、上手く乗せれない部分の歌詞は、ラララとかに置き換えて創っちゃって、後で歌詞を修正するというのも一つの手です。歌詞の置き換えは、類語とかを使って上手く発音数に合わせた歌詞に置き換える感じで、結構考えるの面白いです♪

 

【まとめ】

リズム符割りが大事!(アウフタクトも良さげなテクニック)

・1番、2番とあったら、気に入ってる方、メロを付けやすい方に付ける

・歌詞は完成している必要は無く、メロを付けた後で大幅修正する事が多い

4小節8小節を一つの区切りとして考えると良さげ

発音数を”大体”整えると、メロディーを付けやすいかも

→多少の字余り・字足らずは工夫でどうにかなるので、大体で大丈夫

 

 次回は、メロディーを創ろう!のラスト回、コード先について、同じく自己流を書き綴っていきたいと思います♪ 

 

次回→[第12回] メロディーの創り方 (3)ボイスレコーダー作曲法~コード先(自己流)~(準備中) 

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今回用いた曲の歌詞→【重音テト】Overturn【UTAUオリジナル曲】

 

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【初心者の曲作り成長日記】[第10回]  メロディーを創ろう!(1)ボイスレコーダー作曲法~メロ先(自己流)~

前回→[第9回] 色々な作曲法

 全体で第10回目、「初めての作曲編」の2回目です。今回から、メロディーの創り方、メロディーをどうやって思い浮かばせればいいのか?について紹介していきたいと思います♪

 今回は、コードや歌詞よりも先にメロディーを創る、いわゆるメロ先について紹介します。基本的に全部自己流の方法をそのまま詳しく紹介する感じです♪ 禁断のボイスレコーダーフォルダを解禁する時が来てしまったorz

 [目次]

ボイスレコーダー作曲法~メロ先(自己流)~】

 メロ先にも色々なやり方があると思いますが、僕が良くやる方法は、以下の通りです

(1) 適当ではちゃめちゃな言葉で、ノリノリになって、ボイスレコーダー(PC)に向かってひたすらメロディーを叫びまくる(笑)

(2) その中から良さげな奴を厳選して保存しておく

(3) さらにその中から格別に良いメロディーが、曲に用いられる

名前を付けた方が便利なのでボイスレコーダー作曲法”と呼ぶ事にします♪(センスが無い;;) 

 

[ボイスレコーダー作曲法でメロディーを思いつくコツ]

 上の工程で一番重要なのは言わずもがな(1)ですね!良く鼻歌でメロディーを思い浮かべるとか言いますが、僕は鼻歌では良いメロディーはあまり浮かばないので、意味不明な言葉でノリノリで歌いますし叫びます(笑)  ここはお好みで♪  鼻歌でも良いですし、適当な英語でが良いという人もいましたね。コード先でも歌詞先でもなくメロ先で、ボイスレコーダー作曲法を行うメリットは、自由度の高さにあると思います。何の縛りもなくメロディーを思い浮かべる事で、めちゃ良いメロディーを思いつく確率を上げる方法なのではないかと思っています。

 コツは、己のリミッターを外す事です!何を中二病みたいな事を、と思うかもしれませんが、これが無いと持てる力の20%も出せません!リミッターを外して100%に近い力で作曲するという事は、

・恥じらいを捨て去る!(イタイくらいがちょうど良い!)

・プロミュージシャンになりきる(思い込む)! ←重要

・自分の世界に入る!

・自分に酔いしれる!

・時に狂う!異常なハイテンションになる!

・目一杯気持ちを込める(正負の感情どちらでも)!  泣き叫ぶ位になる事もある!

これがリミッター外しです!これを全部封印したら20%くらいの力で作曲する事になるので、僕はまず良いメロディーは浮かんでこないです(^_^;)。これを実行するためには、現実的な問題として、そこそこ大声張り上げても誰にも聴かれない安全な場所でボイスレコーダーに向かう必要があります。僕は一人暮らしなので、自分の部屋で問題無く出来ますが(近所迷惑は、、時間帯を考えているので多分大丈夫です、、壁ドンはされた事ないです。)、家族と暮らしている場合は、自分の部屋でも親フラの心配とかあると本気を出せない可能性もありますね。とにかく自分の世界に入りきる事が必要なので、なるべく懸念材料は減らしたい所です!親フラ的な心配がある環境下にいる場合は、カラオケボックスとかは良いかもしれません。今はyoutuberも親フラ回避のためにカラオケボックスでゲーム実況とかしてるらしいですしね♪

 

[ボイスレコーダー作曲法の実例]

 そこで、僕も恥じらいを捨てて(笑)、、普段どんな感じでメロディーを創ってるのか、ボイスレコーダーに吹き込んだ実際の作曲風景を流すのが一番分かりやすいと思うので、恥を忍んで流します(/。\)。プロミュージシャンもこんな感じで作曲してるらしいので、歌が下手クソなのには目を瞑って聴いていきましょう♪(お聴き苦しいの大変すみません(>_<))

 まずは、保存されてる中でもかなり良さげなメロディーから、

ま、まぁ、、声や微妙な音程は置いておいて(汗)、、ほとんど意味の無い言葉で歌ってますね♪ 最後の方で「なぜかワンサイド~♪」みたいなのが聴き取れたんですが、多分無意識に浮かんだ言葉です♪ このボイレコのファイルのタイトルは「★☆☆なぜかワンサイドゲーム.wav」でした(笑) (ちなみに、普段から、★はかなり良さげ、☆はまぁまぁ良さげ、みたいな感じで、付けた星の数でどれくらいよ良さげ・可能性を感じるメロディーかファイル名を見ただけで分かるようにしてます。) これがかなり良さげなメロディー???と思った方は、(僕よりは)作曲の才能があります!これは僕の中では3000回に1回くらいの傑作で、半年に1度くらいの逸材です! これは、作曲を始めて間もない頃、つまり大分昔に思いついたメロディーで、実は最新曲(オリジナル曲7曲目、2020/1/11投稿)のサビに使われています♪(なのでかなり長い間、使い所が無く寝かせていました) 実際曲にしたバージョンを聴いてみると↓

ボカロ(これはUTAUの重音テト)に歌わせて、コード進行を付けて、色んな楽器を加えて曲にすると、一気に化けますよね!自分の創ったメロディー・曲がどんどん化けて行くのはほんと楽しいです!!

 次のは、割と最近のやつですね♪ ↓

さっきよりノリノリですね(笑) ミュージシャンになりきっています♪ 傍から見たらイタイくらいで丁度いいんです!ちなみに最初のフレーズだけ意味、、は無いけど一応日本語?で歌ってますね。このボイレコのタイトルは「★☆空から降ってきた.wav」でした(笑) タイトルは仮なので適当に付けとけばOK

 ここまでの二つはかなりいいやつを厳選して紹介したので、ちょっとずるいです(笑) なので変なやつも一つ流します(^_^;)  といってもファイルが残っている時点で1/100くらいの競争を勝ち残った優秀な奴らです。↓

これは、デンチュラというポケモンからインスピレーションを受けて思い浮かんだメロディーです(笑)(当然タイトルは「☆☆☆デンチュラ.wav」) 作曲も作詞も、ほんと思わぬところからインスピレーションを受けたりするので、感度を高めてたりアンテナを張っておく事も効果的かもしれません♪

 ちなみに僕は普段は全然こんなキャラじゃないです(笑) 完全にミュージシャンになりきってるのです!学校ではクラスで1~2番目に無口という陰キャどころじゃない人間でしたし、社会人になっても日常会話を振られて「そうですね」の一言で会話が終わってしまう中々のコミュ障ですorz 、、ってそこが重要ではなくて、重要なのはプロミュージシャン・シンガーソングライターになりきるって事です!

 

[ボイスレコーダー作曲法のその他のコツ]

(1) ボイスレコーダーの自分の声は変に聴こえるものなので気にしない

(2) 量を質に変える(沢山録音して、良い物を厳選する)

(3) リズム感は割と大事。手や足、軽いうなずき等でリズムを取りながらが良さげ

(4) 良いメロディーが浮かびやすいタイミングがある

 

(1) まず、ボイスレコーダーに録音した自分の声を初めて聴くと、凄く変な感じがします。子供の頃ビデオカメラに入ってる自分の声に違和感を感じたのと同じで、人間は自分の声は自分の骨格等を通して聴こえる成分が入っているので、自分にだけは変わった聴こえ方を普段耳にしているのです。なので、録音した自分の声は変に聴こえるし、実際以上に下手クソに聴こえますが、(音質もそんなに良くないですし)、そこは気にしなくて良いです♪ メロディーさえ残っていれば、曲にする際にパソコンに打ち込みする事が出来ます。

(2) 良いなと思ったフレーズは、容量がある限りどんどん録音していって、そこから厳選していって、量を質に変える戦法を僕は取っていますね。それはもう千回の録音から生き残るのは1つとかそのレベルです(^o^)v この戦法は、初心者や凡人でも神曲を創れる可能性を秘めている点で優れていると思っています。良いメロディーを思いつくのに必要なものは、「それまで聴いてきた音楽」「センス・閃き(才能)」、この二つがかなりを占めると感じています。その分、「理論の知識」、「経験」、「努力」といった要素が占める割合が低いんですね。で、それまで聴いてきた音楽は誰しもそこそこはあるので、後はセンスになるんですが、センスに乏しい=良いメロディーを思い浮かべる確率0ではなくて、センスの高さにおよそ比例して良いメロディーが思い浮かぶ確率が変わるようなイメージに近いのかなと思っています。なのでセンスに乏しい僕のような人は、ひたすら駄作を生み出し続けて、ごく稀に思いつく神メロディーを曲にすれば、時には神曲を創れたりする可能性はそんなに低くないと真剣に思っています。なので、投稿頻度は多少犠牲にしてでも時間をかけて曲の質を高める事に重きを置いて曲創りをしています。

(3) 第3.5回にも少し書きましたが、ボイスレコーダーでノリノリでメロディーを歌う時、ノリノリとはすなわちリズム感に通ずるわけで、リズムに乗る事がコツかもしれないなと思っています。ここでいうリズム感とは、メトロノームのように正確なリズムを刻む事では無くて、例えば4拍子ならタン・タン・タン・タン・タン・タン・タン・タン・♪…と、普段音楽を聴くときに無意識のうちにリズムを取るようなあんな感覚です♪ 手や指でリズムを取っても良いし、足で取っても良いし、頭を上下に軽く振りながらでも良いです♪ そして、メトロノーム等は鳴らさない方が良いと思います。ボイスレコーダー作曲法のメリットは自由度の高さですので、下手な縛りを入れれば良いメロディーが浮かぶ可能性を下げる事の方が多いと感じています。

(4) 良いメロディーは中々思いつかないものですが、思いつきやすい時とそうじゃない時があるように感じます。僕の場合どういう時に良いメロディーが思いついたかと言うと、

・心を強く揺さぶられる出来事があった直近(嬉しい事でも辛い事でも)

・新鮮なジャンルの曲を聴いた直後

・感動を受ける曲を聴いた直後

・新鮮な楽器の音色を聴いた直後(キーボードやPC内の音源で鳴らした直後)

これは多分個人差があると思うので、あくまで僕の場合という参考程度にして、、自分の良いメロディーが思いつきやすいタイミングを見つけたら、その時ボイスレコーダーに向かってメロディーを歌ってみる、、すると良いメロディーが浮かぶかもしれません♪

 

 次回は、引き続きボイスレコーダー作曲法で、(1)歌詞先でメロディーを思い浮かべるケース(2)楽器を鳴らしながらメロディーを思い浮かべるケース、の二通りを、同じく自分の体験を元に書き綴っていきたいと思います♪ 

 

次回→[第11回] メロディーを創ろう!(2)ボイスレコーダー作曲法~歌詞先(自己流)~

 

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【初心者の曲作り成長日記】[第9回]  色々な作曲法

第8回→[第8回] 安心して使えるコード

第8回までで必要最低限の音楽理論を学びました。

今回からいよいよ「初めての作曲編」に突入します!(遅くなってすみません(>_<) 新曲作成に予想以上に手間取っていました(^_^;))

 

【作曲とは?】

 そもそも作曲とは何をする事なんでしょうか?あまり意識しないで創ってたので、多分意識しなくて大丈夫です(笑) 今後の説明のために一応簡単に適当に定義すると、ここはボカロ曲を創るという前提なので、

 ボーカル・イントロ・間奏のメロディーを創って、それらにコードを付ける

までの工程を作曲とここでは呼びたいと思います。楽器を弾きながら作曲する人は、そのメイン楽器のフレーズも作曲に入りますね。で、これらの先に、ドラムとか色んな楽器の伴奏を付けて行く、音量バランスを整える、色んなエフェクトをかけて曲を磨き上げる、、という編曲と呼ばれる工程があります。作曲と編曲の境界はやや曖昧で、人とか状況によって微妙に線引き異なるのを感じますが、ここではシンプルに上の定義で行きたいと思います♪ そして歌詞を作るのが作詞ですね。

 

【作曲の順番】

  作曲の順番として、メロディーが先か歌詞が先か、という話を耳にした事があるかもしれません。メロディーを先に創ってそれに歌詞を付けるか、歌詞を先に創ってそれにメロディーを付けるか、、それぞれメロ先とか詞先とか呼ばれてますね。

 ただ、もう一つ大きな区分として、メロディーが先かコード進行が先か、というのがあり、前者は、メロディーを鼻歌などで思いついて、それに後から似合うコード進行を付けて行く。後者は、最初にコード進行を考えて創っていき、それに合うようにメロディーを付けて行く、という感じです。個人的にはこの両者の方が、メロ先v.s.詞先よりも違いが大きく感じます。というのも、「コード進行→メロディー」の方が「歌詞→メロディー」よりも、メロディーを付ける事に対する制約が強い気がするんですよね。僕が苦手だからかもしれません(^_^;)

 それぞれ長所・短所があり、なにより向き不向きがあると感じます。ただ、それよりもっと重要だと思うのは、こんな順番通りに綺麗に創る事はあまり無いし(僕は全く無いです)、捉われ過ぎない方が良いと思います! つまり、メロディー・コード・歌詞、これらを単純に一つずつ順番に創っていくという事は少なく、、例えば、歌詞を先に創ってメロディーをその後付けて行って、メロディーが自然になるように歌詞を修正して、、と何回かは往復しますね(一般的にどうかは分からないですが(^_^;)。

 それと、一つの方法に拘る必要も無いと思います!僕は、まぁ上で述べたように行ったり来たりなので完全に何先とは言えないですが、大まかにメロ先で創った曲もあれば、詞先で創った曲もあり、、コード先は苦手ですが曲のCメロには良く用いたりしています。そもそも有名アーティスト間でも順番は色々で、僕の二大お気に入り大物アーティストも片方は基本メロ先、もう片方は基本歌詞先と言われています。万人に共通してどれが正解とかどれが良い曲が出来るとかは無くて、本人や曲ごとに合ってる方法で自由に創るのが一番だと思います!

 

【処女作は特別な物!】

 処女作、つまり人生で初の作曲は色んな意味で特別な物だと思っています。上で書いたような作曲法云々にさらに当てはまらない気がします。何故かは色々理由がある気がしますが、

・始めて作曲をしたいと思うに至ったその強い想いによって生まれた曲。

・始めての経験という新鮮さが生み出す独特の状態での作曲。

・それまで生きてきた10数年~20数年の人生分の溜まっていたメロディーのアイディアが溢れ出してくる。

などの理由が考えられますかね?とにかく、不思議な感じです!

 僕の人生で初めての作曲は、ある時ふと片想いに失恋した気持ちを曲にしたいと思い至って、簡単な音楽理論をざっと学んでて、ふとキーボードの前に向かってイントロのメロディーを右手でポロロンと思いついたかのように弾いたんですね。そこからはもう流れるようにメロディーが出来ていって、左手はコード進行の理論もロクに知らずにただメジャーコードとマイナーコードを赴くままに鳴らしていて、「気づいたら一曲出来ていた」、まさにそんな感じでした。歌詞もあっという間に付いて行きました。こんなに流れるようにあっという間に曲が出来たのは後にも先にもこの時だけです!まさに感性の赴くままに出来た一曲でした。今聴いても、曲自体はそんなに悪く無いし、何か光る物は感じるんですよね。自分のお気に入りのコード進行が無意識にこの時使われてて、それは今も多用しているんです。歌詞も多分この時じゃなきゃ書けなかっただろうなぁ、という歌詞ですね♪ (初投稿に向けて行った編曲が致命的に悪いのでorz、投稿した曲は酷い出来なんですが(^_^;)) なので、ほんと処女作は特別なものだと思います。だから、本当の意味での「初めての作曲編」は書けない気がしますね。もし処女作が完成したら、一生の宝物の一つになるかもしれません♪

 

 次回から、作曲の肝であるメロディー創りに入って行きたいと思います♪ 今回紹介した色々な順番を、それぞれ順を追って紹介していきたいと思います。次回はまず、僕が最も多用している、コードや歌詞よりも先にメロディーを創る方法について、紹介したいと思います。それにも色んな方法があると思いますが、自分がどんな風に創っているのかを詳しく赤裸々に(笑)、紹介したいと思います。

 

次回→[第10回] メロディーを創ろう!(1)ボイスレコーダー作曲法~メロ先(自己流)~ 

 

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【重音テト】宗教からの卒業【UTAUオリジナル曲7曲目】{2}歌詞・テーマに関する話

7曲目のオリジナル曲です。

今回から、曲の音楽的なあれこれ、歌詞・テーマのあれこれを語ったり、歌詞の他にコード進行も載せる事にしました♪

このページでは、歌詞やテーマに関する話を載せます。

音楽的な話とコード進行は右のリンク先記事に載せました→{1}音楽的な話・コード進行

 

【目次】

 

(1)歌詞

「宗教からの卒業」 作詞・作編曲:アイソスタシー 公開日:2020年1月11日

思春期の 最後の反抗 激しい葛藤の末に

僕は卒業した

物心つく前から 素直に信じてきたんだ
祟りや地獄の話は とても怖かった
でも大きくなるにつれ どれもが大人の都合で
創られている気がして 嫌気さしてった

でももし実在すれば
信仰心を捨てたら僕は死んだ後
永遠の地獄に落ちる
その恐怖と不信の葛藤の中

親友(とも) 失恋(こい) 色んな出会いが僕に
色んな価値観を 見せてくれて
迷いの鎖は断ち切れた
怖かった 大喧嘩もした

怖いときに すがってきた 拠り所はもういない
本当に僕を 支えてくれて いるのは 家族だった
多くの現代人 は遅かれ早かれ 気づいているんだろう
地獄や天国も 神や仏も 人が編み出した想像物
遥か昔 病や災害 今よりずっと 未知なる恐怖


大喧嘩をした末に 似た思い抱いていた
家族がいる事を知って 凄くほっとした
僕だけじゃなかったんだ 全く気が付かなかった
どれだけ救われた事か 心強かった

仲直りし母は
代々続く信仰を続けてる
そうか僕が持っていたのは
信仰心じゃなかったんだな

似た悩みを抱いている人達
この世界にどれくらいいるんだろう?
時が来たら卒業する事は
恥じゃない 後ろめたい事じゃないさ

死んだ先が 無いと思うと 眠れないほど怖くなる
けど死に恐怖を感じない生き物は たちまち絶滅するだろう
自然に怖がればいい そう思うと 少し心が楽になった
死ぬ勇気が無い その弱さは 生きる強さの証

誰もがきっと 人に言えない 不安やコンプレックス 抱えている
不気味な症状 強い嫉妬心 止まらない欲望 内なる狂気 等々

ご加護でもご利益でもない 祟りや罰当りでもない
運なんて溜める事は出来ない 幸せは怖くなんかないさ

誰かがきっと 似た悩みを 抱えてる人 探している
誰かがきっと 似た悩みを 抱えてる人 探している
だから僕は 歌を綴る
Congratulations on your graduation!

 

(2)自分の“宗教からの卒業”の実体験談

  この曲は、僕が小さい頃から親に教えられ信じて来た宗教を、10代の終わりころに信じるのを辞めた=卒業した、という実体験を元にした曲です。その実体験についてちょっと詳しく語りたいと思います(少し長いですm(_ _)m)。(ちなみに怪しい新興宗教とかではないので大丈夫です;一応どの宗教か絞れてしまうのも良くないと思ったので、信仰対象はここでは神仏と曖昧に表現する事にします。)

 僕の母方の家系が代々とある宗教を信じていて、父も結婚後、そして僕と兄弟は物心つく前から宗教を教え込まれてきました。いわゆる宗教二世とか言われているやつですね;(僕の場合は何世か何十世でしょうけど;)それで、物心つく前から親に教え込まれてたら、流石に信じ込みます。信じない事なんて、それこそ赤ん坊が人語が嫌だから一切覚えないって駄々をこね続けるような難易度ですよ多分(笑) さらには「この宗教をやめたり他の宗教を信じたりしたら、死んだあと怖~い地獄に落ちるだよ。」と言われて凄く怖かった記憶があります。今から思うと完全に脅しというか洗脳ですよね;でも宗教って、種類・国問わずどこもそんなもんなんだろうなぁと思います。けど子供にとっては宗教は8割方恐怖なんですよね;残りの2割位、一人で怖い時苦しい時に神様仏様助けて下さいと願う位でした。だからそこにあるのは信仰心ではなく恐怖による疑似信仰だったんだと今なら思います。

 そんな感じで、高校生の終盤くらいまで行くんですけど、徐々に疑問や不信感を抱くようになっていきました。色々矛盾が多かったり、大人の都合に良いように出来ているような事が多く感じたんですよね。例えば、「辞めたらだめ」「他の宗教への鞍替えもだめ」「この宗教が一番まともで正しい」というのはその宗教に引き止めるための教えにしか思えない。なんで死後の世界は沢山の生き物で飽和しないのか?なんで人の都合で良く行き場所が別れたり、生まれ変わったりするなんて事になっているのか?「死んだら分かる」って言われたけど、生きてる人は誰一人として死んだ事が無いのに何故分かるのか?疑問をぶつければぶつけるほど、どんどん信じられなくなって行きました。

 だけど同時に激しい恐怖にも苛まれました。信仰心を捨てて、もし神仏や地獄が実在したら、本当に死んだ後に永遠の地獄に落ちて苦しむ事になるかもしれない。その恐怖から、信仰を捨てる事に踏み切れずにいました。今までのように信じてお祈りとか感謝も出来ていないような気がして、しかもそんな内心までもが神様仏様には全てお見通しだよと言われているような気がして、夜布団の中で必死に心の中で謝り続ける等、とても怖く苦しい葛藤の日々でした(>_<)

 そんな中でも一番嫌気がさして行ったのは、その価値観でした。例えば、

「良い出来事は神仏のご利益・ご先祖様のお陰様、悪い出来事は前世の報い」

これは凄く嫌でした(>_<) 前世の記憶なんか無いのになんでこんな嫌な報いを受けなきゃいけないのか? 良い出来事がご加護・御利益・お陰様なら、頑張った意味は?良い結果が出た事の喜びや感動は? なんかどれも大人に都合の良い教えのように感じました。そして、

「人は醜い。世の中はこれからどんどん悪くなってじきに滅ぶだろう。」

いわゆる末法思想的な感じですが、これが一番嫌だったかもしれません。だって僕ら子供はこれからの人生が長いのに、これからどんどん世の中が悪くなっていずれ滅びるなんて、そんなの信じたくなかったです(T^T) 大人なのを良い事に言いたい放題言いやがって!って思いましたね。丁度、初めて本気の片想いをしていた頃でもあり、その大好きな子の未来まで暗黒のように言われたら、、そこでもう募っていた不信や不満がプツンと来ました。まぁ最後に人を動かすのは何だかんだ恋なんですよね~

 そして歌詞にあるように、言い歳して泣きわめきながら大喧嘩をしました(ToT)   丁度みんなでその宗教の神社かお寺みたいな所に行った帰りで、祖父母もその場にいて「みんな素直に信じてる、○○は間違っている!」等と怒られ、「おかしいのはみんなの方だ、どうして勝手に信者って事にされてて、強制されなきゃいけないんだ!」と怒鳴り返して泣きじゃくり、車の外を歩く人にも聞こえて怪訝な顔をされるくらい大声を張り上げてました(^_^;)

 そうこうして祖父母の家に戻った後、一人で泣きべそかいている僕に父親が慰めに来てくれました。「俺がおかしいのかよ。。。みんな本当に全部信じてるもんなの?」。そう聞くと意外な答えが返ってきました。

「実はお父さんもほとんど信じてはいないんだよ。」

(え!?)

全身の力が抜けたというか、肩の荷が一気に下りるのを感じました。似た想いを抱いていた家族が他にもいた、その事がこんなにも心強い事なんて。ずっと一緒にいたのに全く気が付かなかった。そして、宗教がなぜ生まれたのか、宗教にはどういう役割があるのか、を色々と教えてくれました。とても理に適っており、学校では習わない、とても興味深い人類の歴史でした。

 そんな経緯で、その日を境に、僕は自分の中で宗教を卒業しました。

 それでもすぐに100%無いと信じ切れるようになったわけではないです。やっぱり最初はまだ怖さも少しありました。また、怖い時・苦しい時の神仏頼みが出来なくなったので、これまで逃避していた現実と向き合わなければならない場面もたまにありました。でも、はっきり言えるのは、宗教を卒業した後の方がその前より遥かに楽になったという事でした。僕にとっては宗教を信じる事による精神的な恩恵よりも負担と苦しみの方が遥かに大きかったのです。そして更に大人になるにつれて、科学・社会、色々な事を学び、経験し、今では神仏や死後の世界が存在する確率は、1分以内に隕石に当たって死ぬ確率よりも遥かに低いという確信を得るまでに至りました。

 

(3)曲作成の動機と投稿までの迷い

  このテーマで曲を創ろうと思った動機はいくつかありますが、一番は、

「似たような悩みを抱いている人、それで苦しんでいる人、そんな人に自分の実体験談を歌に乗せて不安解消と勇気を届けたい!」

そんな強い想いがあって創りました。上でも書いたんですが、似た想いを抱いている人がいるという事は、凄く凄く心強い事だったのです。この事は、中々人には打ち明ける事が出来ない悩みでした。(今でこそネットや悩み相談等も充実してますけど、当時の僕にはそこまでの知識もありませんでした。)そして、このようなテーマがダイレクトに描かれた曲を僕は知らないので、自分の苦い体験を歌にする事は、凄くモチベーションの高い事でした。今までで一番気持ちと時間を込めた曲だと思います。サビのメロディーも今手持ちにある最も良いと感じていた物を用いました。自分自身も、過去の苦い思い出を誰かの役立てる事が出来るかもしれない、という喜びも感じていたのだと思います。

 だけど、いざ曲が完成に近づくと(DAWに打ち込んで編曲を始める前の作曲段階)、本当にこの曲を公に出していいのだろうか?という心配も出て来ました。僕もこの曲も、宗教や宗教を信じている人を否定する事は一切していないのですが、それでも宗教を信じている人、広めている人に嫌な想いをさせてしまう曲かもしれない。宗教によって精神的に救われていた人を苦しめたり追い詰めたりする事に繋がる恐れだって0じゃないかもしれない。そんな不安が頭をよぎりました。この曲によって救われる人、苦しむ人、天秤に乗せたらどちらが重いのか?前者だとは思いたいですが、なまじ底辺ボカロPで視聴者が少ないだけに、統計的な偏りで後者に当たってしまう確率もある、、、などと考え出すときりがありませんでした。そこで出した結論は、タイトルをストレートな物にして、動画を開く前にそれと分かるようにして投稿する事、でした。それなら、嫌な想いを抱く人が聴く確率は減らせるし、逆にこういう曲を探していたという人が聴いてくれる確率を増やせる、という事で投稿を決意する事が出来ました。

 あとは、それに比べると相当低俗な悩みですが(^_^;)、やはり宗教は普段の人との会話にも出て来ないタブー的なテーマでもあり、多くの無関係の人達にとっては重いテーマに感じてしまって、あまり受けつけないかもしれない。この曲を出す事で、少しずつ増えてきてくれていた僕の曲を聴いてくれる人が離れていってしまうかもしれない。なんてちっぽけな悩みも抱きましたm(_ _)m でも、僕の曲を聴いてくれる方々はみんな同じく音楽を創っている人達です。だから、音楽の持つ表現の自由さも良く理解しているわけなので、多分いらぬ悩みなのだなと思います。それでも今まで曲を投稿する時より遥かに緊張しています(o_o;;)

 

(4)お気に入りの歌詞

  歌詞については、僕の曲は毎回ひねりの少ないストレートなメッセージばかりなので(笑)、特に解釈とか添える事も無いですが(ひねってても解釈は添えない方が良いとも言いますし)、一番気に入っている歌詞を1~2カ所挙げてみたいと思います♪(と言っても、この曲の歌詞は元が長くて削りに削って7分以内に抑えたので、ほとんど全部がどうしても言いたい事、好きな事ですf(^_^)

 一番のお気に入りは、実はラストのサビの、

 “ご加護でもご利益でもない 祟りや罰当りでもない
 運なんて溜める事は出来ない 幸せは怖くなんかないさ"

です。(7分近くもある曲の終わりの方に持ってくるなよ(笑)  まぁ最後まで聴いてくれた人へのプレゼントだと思いましょう;)(2)で書いたように、“良い事は神仏のご利益・ご先祖様のお陰様、悪い事は前世の報い・罰”、という教えが凄く嫌だったという事もあり、1行目の歌詞が思い浮かびました。良い事は何のご加護でもご利益でも無いし、悪い事は何の祟りや罰当りでも無いよ、という事を伝えたくて浮かんできた言葉です。だから良い事は自分の頑張りを褒めたり、本当に感謝すべき人に感謝すれば良いのだと思います。そして、祟りや罰当りの心配なんて全くしなくて良くて、それで苦しんだり不安になる事は本当に勿体ない事だと思います。

 2行目は、例えば「今年の運を使い切った」とか「良い事が続くと怖い」とか思う人が多々いて、僕自身も昔はかなりそういう思いが強かったのですが、そんな現象はこの世に存在しないから勿体ないよ!という思いを込めたくて浮かんだ歌詞です♪ “幸せは怖くなんかないさ”は、中々気に入っていますね♪ 幸せな時間は、ただただその幸せを噛みしめてたっぷり味わったら良いんです!この所幸せや幸運が続いてたって、その後の人生の運は他の人と同じ確率なんですから。

【問題】(精密な)コインを4回投げて4回とも表が出ました。この後さらに4回投げてその4回で裏が出る回数の期待値は何回でしょうか?(いきなり笑)

(a) 2回

(b) 3回

(c) 2.5回

(d) 4回

答えは、(a) 2回  ですね。これまでの結果に関わらず、次にコインの表裏が出る確率は常に1/2です。これは統計学の基礎ですが、人間の心情的に「4回連続で表が出たんだから、そろそろ裏が出る頃だ」と思いがちだったり、「この後、裏が少し多めに出て期待値に収束していくはずだ」という誤った理解が広まっているように感じる事があります。実際は、運は消費するもんでもないし、溜めておく事も出来ない。だから幸せ過ぎても怖い事なんて無いので、今その幸せな一時を心置きなく満喫して欲しいなと思います♪ 逆に不運が続いている人にとっては悲報に思えるかもしれませんが、サイコロでずっと1や2が出ている人も、この先は1~6まで満遍なく出る確率が最も高いのだから、今より遥かに良くなるにはなるので(5~6ばかり出る訳じゃないので、ちょっと期待外れかもですけど)、悲観する事は無いです!

 あと、メロ・リズムとの兼ね合いで地味に気に入っているのは、

“内なる狂気ぃ~~などなど~”↓

“ぃ~~などなど~”部分です♪ 明るい曲調とはいえ、真面目な感じの歌詞がずっと続いて疲れてしまうのを、上手く癒す緩衝材みたいな役割を果たしてくれてる気がして、上手くはまったかな?と思っています。テトさんの声で“などなど~”、なんか可愛いですよね♪

 

(5)似た悩みを抱えている人へ

  この曲とこの記事で、伝えたい事は概ね伝え、下手な蛇足は付けない方が良いと思うので、最小限にとどめたいとは思いますが、、7分弱の曲でも大分歌詞を削ったので(^_^;)、その辺りを中心に少しだけ補足できればと思います。

 まず、僕のケースはかなり恵まれてた方だと思います。父親は結婚するまで無宗教で、結婚して母親のために形式上信じていたため、僕の気持ちをすぐ察してフォローしてくれました。また宗教自体も別に悪質な新興宗教とか強引な勧誘や引き止め等も無い物でした。でも世の中には、似た境遇ながらもっと深刻な状況の人もいるのだと思います。僕のケースですら結構辛かったので、深刻な人達はもっと苦しんでいると思うと、ほんと心が痛みます(>_<) 月並みのアドバイスですけど、信頼できる相談相手・相談所に相談するのがまずは良いと思います。ネットで色々な意見探すのも良いです。ただし、特にネットだと相談しても中には意地悪な返事をする人も稀にいるので、そういう奴は無視しましょう;経験を活かしたアドバイスと言っても、ケースバイケースだから曲に書いた以上はあまり難しいですが、とにかくこの問題を抱えている事はとても苦しい事なので、恥に思う事も、自分を責める事もないです。むしろ辛い葛藤と戦ってる自分を誇りに思っていいです!この問題がまだあまり世間に認知されてない事も、苦しい原因の一つかなと思います。

 後は、参考になるかは分からないですけど、僕が父に教えてもらい、その後色々学んで知った宗教の歴史と意義についてちょっとだけ語ります。そもそも昔の人はなぜ宗教を作ったのか?その頃の人々にとって、最たる脅威は伝染病・災害・飢餓、どれも多くの人の命を奪う脅威。しかも、今のようにその原因は全く分からないのです。ウィルスも細菌も知らなければ気象や地震の仕組みも分からない。なんかの呪いか祟りかもしれないと思って、それこそ生贄を捧げたり、色々な物にすがって危機を乗り越えようとした、そんな時代に宗教は生まれたのです。なんだか分からない得体のしれないものによって死ぬかもしれない恐怖。想像を絶します。その恐怖から精神の安定を守るためにも、民衆の混乱を抑えて秩序を保つためにも、宗教はどうしても必要だったのだと思います。僕は宗教は全て作り物なのは確信していますが、宗教を否定したり、宗教を信じている人・信じていた人を否定する事はしないです。宗教は人類にとって必要だからこそ作り出された概念で、必要だからこそ何百年も何千年もずっと続いてきたのです。音楽とか芸術とかスポーツとかもそうですが、必要ない物が何百年も何千年も続くわけ無いですよね。宗教が人類の発展と繁栄に果たした貢献は偉大だと思います。

 そして、21世紀、宗教はその役目を終えつつあるのを感じます。科学や医療が進歩し、ネットで世界中が繋がっていく時代。得体の知れない恐怖に対する不安、精神安定の役割を、宗教の代わりにより合理的に担っていくようになってきていると感じています。皆、何かしら人に言えないようなコンプレックスや不安を抱えていて、似た悩みを抱えている人が他にいないかを探している。それをネット等が担うようになり、宗教はその役目を終えつつある。なので、僕は「卒業」と表現しました。必要としていたから頼ってきたけど、必要が無くなったら卒業する事は、ごく自然な事です。身近な例えで言えば、自転車の補助輪から卒業するとか、プールで浮き輪から卒業するとか、中二病から卒業するとか、、それらと同じことだと思います。なので、何とか卒業出来た人には、ほんと辛いのに良く頑張ったという敬意を込めて、歌詞の一番最後、“Congratulations on your graduation! = 卒業おめでとう!”、を届けたいと思います。

 

(6)宗教・信仰に関する誤解

 最後に、僕が宗教を卒業した後に経験した事から、巷で広まっている宗教・信仰に関する誤解について少し触れたいと思います。まず、

「海外の人と宗教の話をするのは絶対タブーである」

「海外の人と話す時に宗教を信じていないと言うのは恥ずかしい事である」

これはどちらも間違い・誤解だと思います。仕事柄、海外の人と話す機会が多かったのですが、まず、向こうから宗教の話をしてくる事がとても多いです!それこそ熱心な宗教信者から無宗教に至るまで、「あなたは何か宗教を信じている?(英語で)」とか普通に聞いてきます(笑)日本では考えられないですよね!なので日本より遥かにタブーではないです。そして、今は海外でも無宗教無神論者の人は沢山います。なので、無宗教無神論者である事を言うのは恥ずかしい、と言うのはかなり時代錯誤だと思います。熱心な信者の留学生と仲良くなって、神の存在を信じない理由についてズバズバ聞いて来るので、こっちも量子力学の確率論まで持ち出して白熱した議論をした(笑)、なんてこともありました♪ 普通に楽しかったですし、今でも大切な仲良しの友達の一人です。(日本人の友達の方が少ないかも;;)

 それに関連して、無宗教と言わないための対策としてネット上で、

「あなたも初詣に行ったり、お供え物をしたり、困った時の神頼みをしたり、、これは宗教(仏教とか神道等)を信じていると言っても過言じゃないし、神の存在を信じているのと同義です。なので仏教とか神道等を信仰していますと言いましょう。」

といったアドバイスを見かけたことがありますが、完全に過言です(笑)  これを鵜のみにすると完全に誤解されます!世界から見ればそんなのは全然宗教や神の存在を信じている事に入らないです。世界で宗教を信じていると言えば、「毎日お祈りを欠かさず、毎週教会等に通ったり、断食・食事制限をキッチリ守ったり、仕事中も人前で頻繁に神に祈ったり感謝したり、色々な公式な書類(例えば論文の謝辞とかに)にも“神に感謝します”と一番最初に書いたり、、」といったレベルです。なので、軽はずみに「仏教か神道等を信仰しています」なんて言うと、凄い熱心な宗教信者だと誤解されてしまいます(^_^;)

 

 以上、長々と綴ってしまいましたが、少しでも読んで下さった方、そして曲を聴いて下さった方、本当にどうもありがとうございますm(_ _)m 次に投稿予定の曲は、一風変わって軽~い感じの楽しげな曲ですが、また聴いて貰えるととても嬉しいです♪

 

{1}音楽的な話とコード進行

【重音テト】宗教からの卒業【UTAUオリジナル曲7曲目】{1}音楽的な話・コード進行 - アイソスタシーのブログ

 

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[前曲(6曲目)の歌詞]

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【重音テト】宗教からの卒業【UTAUオリジナル曲7曲目】{1}音楽的な話・コード進行

7曲目のオリジナル曲です。

今回から、曲の音楽的なあれこれ、歌詞・テーマのあれこれを語ったり、歌詞の他にコード進行も載せる事にしました♪

このページでは、音楽的な話とコード進行を載せます。

歌詞やテーマに関する話は右のリンク先記事に載せました→{2}歌詞・テーマに関する話 

 

【目次】

 

(1)サビのメロディー

 曲の始まりは、サビをゆっくりさせたメロディーで静かに始まり、さらに遅くなって、、タメを作って、、、一気にアップテンポの明るい曲が始まる♪ という展開になってます。

これは、曲の歌詞の頭が思いついた時にこういう展開にしようと、かなり早い段階で決めました。そこにはとっておきのメロディーを付けたい!と思って、作曲を始めたばかりの頃(初投稿より数年前)にサビだけ思いついて使っていなかった良いメロディーがあったので、それに決めました!始めてこのメロディーにコード進行を付けてみた所、一気にこれは良い!となりました♪ やっぱりコード進行は大事ですね♪ あと、初めはこれは曲の後半に大サビとして再登場する展開にしようと思ったんですが、結局サビのメロディーにする事で上手くハマったので、このメロディーがこの曲の主軸になりました。

(2)曲展開と転調

 曲展開は以下の感じです。

 冒頭サビ(静)→ イントロ → Aメロ → Bメロ → Cメロ → サビ → 間奏(=イントロ)→ Aメロ → Bメロ → Cメロ → サビ → サビ尾改 → サビ半 → サビ尾改(静)

 当初は、Cメロのメロディーをサビにしようと考えていました。ただ、サビにしてはやや盛り上がりに欠けるかなぁと言う気がして、なら大サビにしようと思っていた冒頭のメロディーをサビにしてしまおう!とした結果、上手くはまりました♪ そして、サビ用だったメロディーをCメロにする事で、Bメロで盛り下げCメロでサビっぽい感じを出してからの本物のサビへと繋がる、という壮大っぽさが出る展開にする事が出来ました。

 またこの曲はCメロで転調しています。元々は転調する予定は無かったのですが、Cメロのメロディーがサビ用に作ったやつだったので、全体的に音が高くて盛り上げ過ぎてしまう事から、Cメロのキーを若干下げて上手い事サビでさらに盛り上がる感じにしようと色々試行錯誤しました。この曲はメインがG♭メジャースケールですが、Bメロは平行調のマイナーっぽい雰囲気なのでそこはE♭マイナースケールとも言えますね。そして、CメロはE♭メジャースケールに転調です!つまり、Bメロ→Cメロの部分を見ると同主調のマイナーからメジャーへの転調で、なんか上手くはまった感がしました♪(多分僕が知らなかっただけで、良く使われる手なんでしょうね(^_^;)) BメロからCメロへの転調↓

 そして、サビに向かって+3の転調をして元のG♭キーに戻ります。これも、コード進行を試行錯誤して、自然かつ心地良い感じの転調に出来た感じがします♪ Cメロからサビにかけての転調(”大喧嘩も~”の始まりの小節から転調してます)↓

 

(3)お気に入りのコード進行

 この曲も相変わらず僕のお気に入りの進行をふんだんに使っています(笑)  Twitterでは何度か呟きましたが、 I → VII♭ という進行です♪  サビ、イントロ、Aメロ、サビ尾、と4カ所にも使っていました(^_^;) コード進行は、いつもキーボードを弾きながら、感覚で最も心地良いコードを試行錯誤で付けてっているので、どうしても自分好みの進行が増えちゃいますね;

 そして、今曲では新しい進行を思いつきました!それはCメロ頭の、

VI → VII♭ → I → I 

という進行です。(本曲では C → D♭ → E♭ → E♭ ですが、分かりやすくCメジャースケールに直すと、A → B♭ → C → C です。)1,2小節目にノンダイアトニックコードを連続させるという中々攻めた進行ですね(笑)  あと、この記事書いてる時に気づいたんですが、Bメロの終わりがC♭なので C♭ → C → D♭ → E♭ → E♭ と、クリシェっぽい感じになっていますね!そして、Cメロ続きの5~8小節は VI → VII♭ → IV → I です。(本曲では C → D♭ → A♭ → E♭、Cメジャースケールに直すと A → B♭ → F → C です。)。Cメロは転調している事もあって、コード進行を見ただけじゃ何キーだか分かりませんね(笑)  Bメロ最後の2小節+Cメロの1~8小節↓

 僕はどうやらノンダイアトニックのメジャーコードが好きみたいです♪ 逆に4和音以上のコード(セブンス等)、augdim等はほとんど使わない、好き嫌いの激しい奴ですf(^_^)  この曲も、サビ前の1小節にV7を使っている以外は、全部メジャーコードかマイナーコードです(一瞬だけsus4になる箇所はあります)。これまでの曲も大体そうですね。

 

(4)今曲での編曲技術の成長部分

 Twitterを始めて、多くの方々から凄く役立つアドバイスを頂いて、前曲から編曲の技術が徐々に進歩し始めてきました!本当にありがとうございますm(_ _)m

 今曲で新たに取り組んのは、まずイコライザー、コンプレッサー、リミッターを本格的に使い始めた事です。前曲でもお試し程度に少し使い始めましたが、実践的に使ったのは今曲が初めてです!耳が感じる音の強さはキープしながら、音圧を抑えてクリップを防ぐのに凄く有効だという事が分かりました!(7曲目で今更?かもですが、真の初心者はそんなもんです、、多分(^_^;) そして、一番難しくて、だけど重要そうなのはバスドラムかな?と感じました。バスドラムは、大して聴こえないくせに音圧はやたらデカいという曲者で(バスドラムさんごめんなさいm(_ _)m)、音量自体を上げ、結構複雑にイコライザーをゴリゴリかけて極限まで音圧を絞り、やっとこさ聴こえるレベルにかなり強引にしましたが(^_^;)、このやり方で合ってるのか全く自信ないので、またTwitterで聞いてみますm(_ _)m

 そして、重音テト(UTAU)の連続音に初挑戦をしました!これが思った以上に扱いが難しかったです;;連続音との苦闘と備忘録は、後に詳しく別記事に残したいと思います。一番難しかったのは人の耳で感じる音の強さを揃える事ですね。例えば「エ」段の音は同じ音量でも強く聴こえるので、音量を低め(80~90)に設定する必要がありました。これは単独音を使っていた時にもあったのですが、連続音ではとある問題にぶつかりました。連続音は前の母音を繋げて収録してあるので、例えば「してた」という歌詞があった場合、「-し」「iて」「eた」という音を繋げて歌わせます。この時「iて」の音量だけ下げると、「し」の母音(i)の音量が後半でガクッとさがり、ての母音(e)の音量が後半ガクっと上がるという現象が起きてしまいます。かといって「-し」や「eた」の音量も下げてしまうと「し」や「た」が小さくなって聴こえてしまいます。辿り着いた解決策は、エンベロープの形をいじる事で、母音が切り替わるタイミングで音量が変化するように調節しする事でした。そうする事で、上手い事耳で聴こえる音の強さが滑らかに繋がり、不自然な音量の急変が無くなりました。問題は、歌詞の多くの場所でそのエンベロープ調節をしなきゃいけないので、慣れていないこともあり、凄く時間がかかりました;今回、編曲だけで250時間くらいはかかった気がしますが、その内150時間くらいは重音テトの連続音の調整に費やされました;(流石に疲れましたorz  160BPMなのに7分弱という曲にするから;DAWにUTAUのオーディオをインプットすると、その度にナンバリングが増えていくんですが、それを見るとメインとハモリを合わせて350回以上もインプットし直していた事が判明し、前回の3倍以上の修正作業を行っていた事に気づきました;まだ人らしい声に近づけるような本格的な調声と言えるような事はほとんどしていないんですけど、、、まぁ少しはコツをつかんだので、次はもう少しスムーズにいくかな?行って欲しいです(^_^;)

 そしてこれは「今の所は」なのですが、編曲で一番重要なのはボーカルなのかな?と感じました。これはUTAUを使っているからかもしれませんが、ボーカルを丁寧にしないと、耳障りな音(ノイズ、音量のバラつき等)が山ほど発生してせっかくの曲が台無しになってしまいます(ToT) 音楽を聴く専だった頃の僕は、やっぱりボーカルに一番意識を集中して曲を聴いていましたし、、今のボカロPの方々の曲を聴いていても、やはりボカロの調声を綺麗にしている曲はスッと聴きやすいなと感じます。そういう意味でも、ボーカルの調節は丁寧に行っていきたいなと感じました。

 

(5)コード進行一覧

{その1:根音表記}

[表記法]

で挟まれた部分が1小節に当ります。

・1小節内でコードが進行する場合は( でくくって、(C×3, Dm×1)等のように表記しています。×数字は、4分音符何個分の長さかを意味していて、この例の場合、4分音符3つ分までがCで、残りの1つ分がDm、というのを表しています。

・基本的に4小節で改行しています。

・手入力のためもし誤植がありましたらごめんなさい(>_<)

 

(原曲キー:G♭メジャースケール)

 【冒頭サビ】

 G♭ → G♭ → F♭ → F♭ →

 E♭m → E♭m → (C♭×2, D♭×2) → (E♭m×2, G♭×2) →

 C♭ → (C♭×3, D♭×1)(溜め)

 【イントロ】

 G♭ → F♭ → D → (C♭×3, D♭×1) →

 G♭ → F♭ → D → (C♭×2, D♭×2) →

[1番]

 【Aメロ】

 G♭ → C♭ → G♭ → F♭ →

 G♭ → C♭ → (E♭m×2, C♭×1, D♭×1) → G♭ →

 G♭ → C♭ → G♭ → F♭ →

 G♭ → C♭ → (E♭m×2, C♭×1, D♭×1) → G♭ →

 【Bメロ】(曲調的にE♭マイナースケール(平行調))

 B♭m → A♭m → E♭m → D♭ →

 C♭ → B♭m → E♭m → D♭ →

 B♭m → A♭m → E♭m → D♭ →

 C♭ → B♭m → E♭m → C♭ →

 【Cメロ】(同主調間転調(或いは-3転調)でE♭メジャースケール)

 C → D♭ → E♭ → E♭ →

 C → D♭ → A♭ → E♭ →

 C → D♭ → E♭ → E♭ →

 Cm → D♭ →(※1) (G♭sus4 ×2, G♭×2) → G♭ →

 D♭ → D♭ → D♭ → D♭7 → 

 (※1)ここで+3転調しG♭メジャースケールに戻る

 【サビ(主部)】(G♭メジャースケール)

 G♭ → G♭ → F♭ → F♭ →

 E♭m → E♭m → (C♭×2, D♭×2) → (B♭m×3, A♭m×1) →

 G♭ → G♭ → F♭ → F♭ →

 E♭m → E♭m → (C♭×2, D♭×2) → (E♭m×2, G♭×2) →

 C♭ → C♭ → G♭ → D♭ →

 G♭ → G♭ → F♭ → F♭ →

 E♭m → E♭m → (C♭×2, D♭×2) → (B♭m×3, A♭m×1) →

 G♭ → G♭ → F♭ → F♭ →

 E♭m → E♭m → (C♭×2, D♭×2) → (E♭m×2, G♭×2) →

 【サビ(尾部)】(G♭メジャースケール)

 C♭ → C♭ → G♭ → G♭ →

 F♭ → F♭ → C♭ → (C♭×3, D♭×1) →

 【間奏(イントロと同じ)】(G♭メジャースケール)

 G♭ → ... (から始まる。イントロと全く同じ)

 [2番]

【Aメロ、Bメロ、Cメロ、サビ(主部)】全て1番と同じ

 ... → (E♭m×2, G♭×2) →(サビ主部は1番と同じく←で終わり、↓へ続く)

 [2番終~ラスト] 

【サビ(尾部改)】(G♭メジャースケール) 

 C♭ → C♭ → G♭ → G♭ →

 F♭ → F♭ → G♭ →  (G♭×3, D♭×1) →

 C♭ → C♭(一瞬C♭sus4) → E♭m → E♭m →

 F♭ → F♭ → G♭ → G♭ →

 C♭ → (D♭×2, D♭7×2) →

【サビ(主部半分)】(G♭メジャースケール)

 G♭ → G♭ → F♭ → F♭ →

 E♭m → E♭m → (C♭×2, D♭×2) → (B♭m×3, A♭m×1) →

 G♭ → G♭ → F♭ → F♭ →

 E♭m → E♭m → (C♭×2, D♭×2) → (E♭m×2, G♭×2) →

 【サビ(尾部ラスト)】(G♭メジャースケール)

 C♭ → C♭ → G♭ → G♭ →

 F♭ → F♭ → C♭ → (C♭×3, D♭×1) →

 C♭ → C♭ → G♭ → G♭ →

 E♭m → E♭m → G♭ → (C♭×3, D♭×1) → G♭ (終)

 

{その2:ローマ字表記}

[表記法]

で挟まれた部分が1小節に当ります

・1小節内でコードが進行する場合は( )でくくって、(I×3, IIm×1)等のように表記しています。×数字は、4分音符何個分の長さかを意味していて、この例の場合、4分音符3つ分までがIで、残りの1つ分がIIm、というのを表しています。

・基本的に4小節で改行しています

・Cメロで転調しているので、Iの根音がそれに合わせて変化しています。Iがどの根音に対応するのかは、各パートの右に(赤文字)で記載されていて、パート内の転調部には(※2)でその位置を表しています。

ダイアトニックコードを青色ノンダイアトニックコードを緑色で表記しています。

・手入力のためもし誤植がありましたらごめんなさい(>_<)

 

(原曲キー:G♭メジャースケール)

 【冒頭サビ】(I=G♭)

 I → I → VII♭ → VII♭

 VImVIm → (IV×2, V×2) → (VIm×2, I×2) →

 IV → (IV×3, V×1)(溜め)

 【イントロ】(I=G♭)

 I → VII♭ → VI♭ → (IV×3, V×1) →

 I → VII♭ → VI♭ → (IV×2, V×2) →

[1番]

 【Aメロ】(I=G♭)

 I → IV → I → VII♭

 I → IV → (VIm×2, IV×1, V×1) → I →

 I → IV → I → VII♭

 I → IV → (VIm×2, IV×1, V×1) → I →

 【Bメロ】(I=G♭)

 IIIm → IIm → VIm → V →

 IV → IIIm → VIm → V →

 IIIm → IIm → VIm → V →

 IV → IIIm → VIm → IV →

 【Cメロ】(I=E♭) 転調

 VI → VII → I → I

 VI → VII → IV → I

 VI → VII → I → I →

 VIm → VII♭ → (※2) (Isus4 ×2, I×2) → I →

 V → V → V → V7 → 

 (※2)ここより、I=G♭。ここで+3転調しG♭メジャースケールに戻る。

 【サビ(主部)】(I=G♭)

 I → I → VII♭ → VII♭

 VImVIm → (IV×2, V×2) → (IIIm×3, IIm×1) →

 I → I → VII♭ → VII♭

 VImVIm → (IV×2, V×2) → (VIm×2, I×2) →

 IV → IV → I → V →

 I → I → VII♭ → VII♭

 VImVIm → (IV×2, V×2) → (IIIm×3, IIm×1) →

 I → I → VII♭ → VII♭

 VImVIm → (IV×2, V×2) → (VIm×2, I×2) →

 【サビ(尾部)】(I=G♭)

 IV → IV → V → V →

 VII♭ → VII♭ → IV → (IV×3, V×1) →

 【間奏(イントロと同じ)】(I=G♭)

 I → ... (から始まる。イントロと全く同じ)

 [2番]

【Aメロ、Bメロ、Cメロ、サビ(主部)】全て1番と同じ

 ... → (VIm×2, I×2) →(サビ主部は1番と同じく←で終わり、↓へ続く)

 [2番終~ラスト] 

【サビ(尾部改)】(I=G♭) 

 IV → IV → I → I

 VII♭ → VII♭ I →  (I×3, V×1) →

 IV → IV (一瞬IVsus4) → VImVIm

 VII♭ → VII♭ I → I →

 IV → (V×2, V7×2) →

【サビ(主部半分)】(I=G♭)

 I → I → VII♭ → VII♭

 VImVIm → (IV×2, V×2) → (IIIm×3, IIm×1) →

 I → I → VII♭ → VII♭

 VImVIm → (IV×2, V×2) → (VIm×2, I×2) →

 【サビ(尾部ラスト)】(I=G♭)

 IV → IV → I → I →

 VII♭ → VII♭ → IV → (IV×3, V×1) →

 IV → IV → I → I →

 VImVIm → I → (IV×3, V×1) → I (終)

 

 

{2}歌詞・テーマに関する話

【重音テト】宗教からの卒業【UTAUオリジナル曲7曲目】{2}歌詞・テーマに関する話 - アイソスタシーのブログ

 

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 ブログで最初の雑談回です♪

 僕は音楽は趣味でやっている初心者、AIも専門外。なのになんでこの話題にした(笑) 単純に興味があってふと書き留めたくなったので(^_^;) 最近、別分野で機械学習を実際に使っている人から直に話を聞いた事があるので、その知識を元に憶測と妄想を展開していきますm(_ _)m

(※全くの無責任で根拠のない、あくまで一個人の妄想コラムです

 

機械学習の特徴】

 機械学習は、めちゃくちゃざっくり言えば、教材となる膨大なデータを学習していき、それを再現する事が出来るようになるアルゴリズムを作るってイメージ、、かな?AIを支える技術の一つですね。 例えば、沢山のクラシック音楽を教材的なインプットデータとしてひたすら学習させたら、そのアルゴリズムクラシック音楽を作れるようになる、というイメージだと思います♪

 機械学習のポイントは、

・学習するデータの数が多いほど良くなる

・学習するデータの質が高いほど良くなる

という特徴があるようです。つまり、

沢山の良い曲を学習させれば、より良い曲が作れるようになる!

のだと思います。コンピュータの高速大量計算能力を活かした手法ですね♪

 

【入力データをどう用意するか】

 沢山の良い曲をどう入力データとして与えるか。これが機械学習の作曲ポテンシャルに大きく関わってくると思います。この「沢山」は、機械学習の真の力を発揮するためには、それこそ数万曲~数十万曲とかが必要かもしれないんじゃないかなと思います。そして、入力データはMIDIデータで学習させるのが現実的かなと思います(※1)(※2)。音声データは例えば44kHzくらいだと一秒間に約4万個とかのとかのデータ数になるので、膨大な時間がかかりそうですし、色々複雑で大変な気がします。その点MIDIデータならデータ量が遥かに少なく、シンプルで、フォーマットも揃っているので学習させるのに適していると思います。音質の違いとかも無視して同列に扱ってくれますしね。

 あと、AIに音楽理論を事前に学ばせておく必要は無いんじゃないでしょうか?MIDIデータの時点で、小節、12音、という縛りは初めからあるはずで(多分?)、それ以上の理論(縛り)を設けないで創らせてみたい気が個人的にはします(^_^)v(もしも僕に機械学習を書ける能力があったらの話ですよ;)理論を変に事前に教えなくても、音楽理論を学んだ人が創った曲を教材として与えることで、自然にそれっぽい曲を作ってくるんだと思います。

 あと、ボーカルは全部何らかの別の音に置き換える、あるいはインスト音楽・クラシック音楽・BGM等のジャンルに絞る、事が必要でしょうね。言語、さらには詩的センスといった概念が入る歌詞は圧倒的に高難易度だと思います。

 ジャンルを横断すれば、それぞれのジャンルのが合わさった形のが出来ると思いますが、良いとこどりみたいなのは多分しないはずです(教材データを与える時にこの曲のどこが良いとか悪いとかは教えないので)。

 そして一番の問題は、そのレベルの高い楽曲のMIDIデータを大量に用意する事、のような気がします。まず著作権の問題はどうなるんでしょうか?と思って調べたら、AI開発のためなら著作権の複製・翻案に引っかからないという条項があるらしいですね♪(※3) 次は、レベルの高い音楽の選別をどうするか。これは色々揉めそうですが(笑)、それはとりあえず何らかの基準でランク付けをするという事に落ち着くと仮定しましょう; 後は大量に用意ですが、楽曲のMIDIデータを入手するのは大抵の場合かなり困難ですよね;制作者一人一人に頼んで貰うか、耳コピして自分で人力で入力するか、、、そうだ!耳コピ機械学習を作ればいいじゃん!

 

【全自動耳コピマシーン】

 という事でいきなり話が飛びました(笑) 大量のMIDIデータを作成するために、正しく耳コピをしてくれる便利マシーンを機械学習で作ってしまえば上の問題は万事解決ですね!実は機械学習は、創作活動よりも正解が分かっている物の判定の方が得意分野です(多分;)。顔認識とかそういうイメージ? つまり、こういう手順ですね。

(1) 人力で頑張って1000曲(例えば)くらい耳コピしてMIDIデータを用意する

(2)  原曲の音声データを機械学習に入力する教材データとして与える(ただし、音源はoffボーカルに限る)

(3)  機械学習が音声データをアルゴリズムを通して適当なMIDIデータに変換する

(4)  人力で作成した正解のMIDIデータを答えとして機械学習に教える

(5)  機械学習は自分の作ったものと正解との違いを比較して、正解に近づく物を作れるようにアルゴリズムの修正が行われる

   (6)  (2)~(5)をひたすら繰り返す。

ってな感じで、例えば1000曲くらいを重複含めて何度も何度も学習させていきます。最初は全然頓珍漢な物しか作ってくれなくても、徐々に一致率が増加していくようになる、、のが機械学習です。多分機械学習を手慣れている人なら(2)~(5)の効率的なプログラムを作れそうな気がします。そして、最終的に例えば95%くらいの一致率で耳コピしてMIDIデータに出来るアルゴリズムになったら、全自動耳コピマシンの完成!これは大ヒット間違いなしじゃあ!、、、まぁ実際、需要ありそうだから、開発は試みられてるでしょうね。でも、色んな楽器が同時に鳴っているのをそれぞれ判別して、って結構難しいのかもしれないですね。それぞれの楽器の周波数特性とかを学習して、、うーん1000曲で足りるかなぁ。。とりあえずジャンルは横断させない方が良さそうですね。うーむ、全自動耳コピマシンを作るのと、全部人力で耳コピするのとどっちが早いんだろうか?長い目でみれば耳コピマシンだと思うけど。。

 

機械学習の作る曲のレベルは?】

  で、AIを用いた作曲は当然既に色々行われているんですが(※4)、上で書いたような「大量の良い楽曲の学習データ」を用いる事によって本領を発揮したAIによる作曲はまだ行われていないんじゃないかなぁ?(その手の学会に行った事が無いので最新の情報は全く知らないですけど;)まず多数楽器演奏曲をそれなりの精度で全自動耳コピするマシンが完成した!というニュースを聞いた事が無いですからね;なので、youtube等に挙がっているAIが作った楽曲は、まだまだ本領には程遠いと思います。

 AIは侮れません!別分野の話ですけど、まじで衝撃を受けました!もし上に書いた通りに、十分な量の十分レベルの高い楽曲を学習させれば、それに近いレベルの楽曲は作成してくるはずです。まだそれが実現できていないだけで、近い将来その時は来るでしょう。AI作曲マシンは、作曲で生計を成す人にはやや脅威になるのかもしれません。(実際、僕がみた機械学習の研究発表は、それまで人力でやっていた人の仕事の終わりを告げる物でした。)

 ならAIはいずれ全ての作曲家を追い越すのかというと、そうはならないと思いますね。そこは囲碁や将棋とかとは違う所だと思います。AIは人の感覚を直に捉える事は出来ないです。いくら科学や医学が進歩しているとはいえ、まだ人の脳とか心理・感覚自体が完全には解明されてませんから、それと同じ物を機械に与える事も当然出来ないわけです。なので、例えば機械学習なら上に書いたように、沢山入力された曲に共通するポイントがより重視されたような曲を輩出する事になります。つまり、

人が入力データとして良い曲を与えるという選曲している段階人の好みの音楽という情報が間接的に入力されている

事になります。良く聞く最近のAIのニュースでも、結局は「そのAIに人が何を教えたか」によるじゃん、的な物が多いですよね;だから、

AIは、既存の名曲クラスに近い物までは作れるかもだけど、これまでの誰も作った事の無いレベルの凄い感動をもたらす曲、なんてのは中々作れないんじゃないかな?

と思います。

 

作曲AIの有効活用法】

 仮に実用的な作曲AIが完成したらどう有効活用するのが良いのか?単純に商売道具として、例えばゲームのBGMをAIに作曲を肩代わりさせて人件費を浮かせるとか、有名シンガーに楽曲提供をするとか、はすぐ思い浮かびますが、せっかくなんでもっと有効活用法したいですよね♪

 まずは、学習過程で得た良い曲に共通する特徴の抽出ですね。機械学習は中身は基本的にブラックボックス(中が複雑で何をやっているか分からんけどガラガラポンと結果が出てくる奴)らしいのですが、何らかの方法でその中身を解析する事も出来るらしいことを小耳に挟みました。なので、機械学習による大量の曲の解析結果から、作曲家が新たな音楽理論・作曲のコツみたいなものを逆にAIから学び、新しい音楽が生まれる、なんて事もあるかもしれません。既に、AIが囲碁や将棋の新しい定跡を編み出して、プロ棋士がそれを学んでさらに強くなる、みたいな例がありましたからね!音楽でも同じように、作曲AIの登場が人の作る音楽に影響を与える可能性はあるんじゃないでしょうか?

 後は、作曲AIの一番の長所は、何と言っても作曲速度でしょう!1日に1万曲とか10万曲を作る事も朝飯前でしょう。なので作曲AIプログラム自体は始めは高価で中々一般人は手に入れられないかも知れないですけど、AIから輩出される曲のMIDIファイル自体は廉価で手に入れられるようになるんじゃないでしょうか?データも軽いですしね。著作権がどう付けられるかによってその使い勝手は変わりますが、そんだけポンポン作れるならごく軽い著作権で販売・配布するようになるかもしれません。自作ゲーム制作者とか動画配信者は、安価な音源が手に入って便利になりますかね。う~ん、この超高速作曲速度、もう少しなんか凄い事に使えないかなぁ?(アイディア力に乏しいorz)

 

【音楽とAIの相性】

 音楽は人の感性に訴えかけ・心を躍らせる、芸術的な物であり、AIとは縁遠いように思っていましたが、こうして考えてみると実は音楽とAIはかなり相性が良いように思えてきました。そもそも何でこんなコラム書こうと思ったかと言うと、僕が最近簡単な音楽理論のブログを書いていて、音楽の歴史は人が気持ち良いと感じる音の並びを経験と理論を積み重ねて発展してきた、そして音楽と数学・科学は深い関係にある、という事を学んだからです。つまり、機械学習と似ている所はありますよね。そして、上に書いたようにMIDIデータが機械学習と非常に相性が良さそう(全自動耳コピマシーンはよ)。

 

【AIが作った曲を聴きたいか?】

 まず僕の率直な意見を言うと、質と値段によります(笑)   まずボーカルが付いてない時点で、僕は普段からあまり聴かないんですよね。「作曲:AI、作詞:人」の曲なら、自分のお気に入りの作詞家なら買いますかね。でもAIが本領を発揮して作った曲ってのは興味はあるので、インスト曲でも一度は買うと思います。後は、廉価でじゃんじゃん輩出されるようになったら、安く手に入って凄く気に入った曲があったら、しれっとリピート曲に加えると思います(笑)  その内お気に入りのAIが出来たりして;僕は、まぁアイソスタシーという名前の通りコテコテの理系人間なので、AIだから抵抗感がある、というのはそこまで無い気がしますね。実際に作られた曲が感覚的に気に入るかどうかが決め手だと思います。(あと値段)

 ただ、僕も全く抵抗が無いわけではなく、この曲はこの人にしか創れない、というのは揺るがないと思います。それはプロアーティストに限らず、今僕がはまっているボカロ界隈の多くのアマチュアアーティスト達でもそうだと思います。なので作曲AIは誰か特定の作曲家の代わりにはなり切れない、と思います。どんなにその作曲家の曲を沢山学習しても、無理でしょうね。そもそも一人が一生の間に生み出す曲の数は何万も行かないですから。逆に言えば、そのAIにしか作れない曲、というのもあるんだと思います。それを好きになれるかどうかですよね。作曲AIが乱立する程のハイレベルな時代になれば、僕は多分どれかしらは好きになれると思います♪

 僕と同じく、あるいはそれ以上に、「AIが作った曲だから聴きたくない!人が気持ちを込めて創った曲だから良いんだ!」という心情は大なり小なり誰にも働くと思います。これは当然の反応なんだと思います。ただ、心情的に聴きたくないのか、曲自体が生理的に受け付けないのか、それは全く別の問題だと思います。例えばAIが作った曲を、謎の匿名作曲家の曲として発表したらどうなるんでしょうか?僕はそこまで耳が良くないので、AIか人力かなんて絶対分からない自信があります(笑)。その作曲の出来が凄ければ、謎の作曲家という話題性も相まって、大ヒットする可能性もあるかもしれないですね。そういう意味では昨今のボカロ曲以上に容易に受け入れられ易い気もします。ボカロと人声は聴いて違いが分かりますからね。(ん?でも将来的にはボカロと人の声が区別できなくなる日も来るんだろうなぁ。)

 でも、中には頑固に、「AIに人を感動させる曲なんか作れっこない!」という人もいるでしょう。気持ちは分かります。でも、僕は作れると思います。少なくとも、AIが作ったという事を隠して聴かせた場合に、

人を感動させる曲を作る力を持ったAIが出来るのはそう遠い未来じゃない

と思います。なにしろ、今まで数多くの人々を感動させてきた、数多くの偉大な先人達が生み出した膨大な楽曲のデータがあるのですから。もちろん気持ちを込めなければ良い楽曲が創れないのは、作曲初心者の僕でも多少は身を持って分かっているつもりです。その点を、AIは人間には不可能な速度でひたすら名曲をコピーし続けるという、経験数という量を質に変える能力を用いて、良い楽曲を生み出してくるのだと思います。

 

【おわりに】

  作曲AIに対して、無責任にあーだこーだ憶測や妄想を繰り広げましたが(笑)、AIはやはり相当な可能性に満ちています。でも悲観的になる事はなくて、むしろ有効活用するポジティブに捉えるべきでしょう。僕は趣味で作詞・作曲をやっています。作曲AIが開発されても、僕はやっぱり自分の創りたい曲を創りたいですね。仮に僕みたいな底辺ボカロPの縄張りにまでAIがライバルとして入り込んで来たとしても、僕には僕にしか創れない曲があると信じています(下手クソですけどね)。でもAIが解析した新しい音楽理論はちょっと知りたいかもしれないです。あと、全自動耳コピマシーンが販売されたら値段次第では買いたいですねぇ(笑)

 そしてもっとハイレベルな音楽活動をされてる方々は、AIの登場によって更に強くなったプロ棋士みたいに、さらに凄い音楽を生み出すアーティストになるんだと思います。作曲AIの登場は、音楽の更なる進化をもたらす可能性があり、その実現はそう遠くない未来かもしれません。楽しみですね♪

 以上長々と与太話にお付き合い頂きありがとうございましたm(_ _)m

 

【参考文献】

(※1) Patrick Hutchings, 2018/8/23, Music and Machine Learning, ai.SensiLab, http://ai.sensilab.monash.edu/2018/08/23/Neural-Music/

(※2) GIGAZINE, 2018/8/24, 機械学習でコンピューターが音楽を理解することが容易ではない理由, GIGAZINE, 株式会社OSA, https://gigazine.net/news/20180824-music-machine-learning/

(※3) 柿沼 太一, 2018/9/2, 進化する機械学習パラダイス ~改正著作権法が日本のAI開発をさらに加速する~, STORIA法律事務所, ブログ, https://storialaw.jp/blog/4936

(※4) Ledge.ai 編集部, 2019/7/3, 16歳高校生ら、AIで作った「モーツァルトの新曲」披露。作曲は現存する手紙、ビルボード10年分のデータから、, https://ledge.ai/hp-projectz/

 

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【初心者の曲作り成長日記】[番外1]  最も基本的なコード進行とその理論

第8回→[第8回] 安心して使えるコード

第8.5回→[第8.5回] 部分転調(借用和音)

今回の内容は教科書の初めに書いてあるようなコード進行の最も基本的な事です。ただ、コード進行の付け方・創り方は第9回から始まる「初めての作曲編」で実践的に学んで行こうと思うので、その理論的背景を説明する今回は番外にする事にしました♪  実践編でここへのリンクを貼る時が来ると思うので、その時に見てもいいし、理論を知りたいと言う人は、初心者による拙い説明ですが是非読んでいって下さい♪

 前回と同様、混同を避けるため、曲・メロディーのキーを赤色コード名を青色、またコードの役割を緑色、と区別して表記するようにします。

 

【はじめに】

 コード進行については、その聴き心地の良さを感じられる事色々試して似合う・似合わないを見極める感性を働かせる事、がまずは大事かなと個人的には思っています。そして具体的なコード進行のテンプレみたいなのは将棋の定跡みたいな感じで、必要になったら覚えれば良くて、最初は覚えなくていいと思っています。僕の好きなミスチルだって、クジ引きでコード進行を決めたという曲があるくらい、コード進行は(というか音楽自体)自由なものです♪

 なのでこれを知っていれば困った時・後々理論を学びレベルアップする際にも役に立つ、という基本理論として「トニック・ドミナントサブドミナント」を紹介したいと思います♪

 

【トニック・ドミナントサブドミナント

 これもまずは聴いて体感しましょう♪ 3つのコード進行を鳴らします♪ どれも4コードからなる4小節で、最初の3小節は全く同じで、最後のコードだけが異なる進行です。どれが一番すっきりとした終わり方をしているか?重きを置いて聴いてみて下さい♪ (まだまだ曲・メロディーが続きそうな感じがしないものを選ぶ、でも良いです♪)

{1}

{2}

{3}

どれが一番すっきりとした終わり方に聴こえましたでしょうか?コード進行は、

{1}C→F→G→C (I→IV→V→I)

{2}C→F→G→F (I→IV→V→IV)

{3}C→F→G→G (I→IV→V→V)

でした。正解と言っていいのかは分かりませんが、理論上{1}が一番すっきりとした終わり方に聴こえるはずです。僕は、少なくとも{3}は明らかにまだまだ曲が続きそうな感じを受けました。{2}は、どうしても先入観があるので、やはりもう少し曲が続きそうな感じはしましたが、{3}よりはましかな? やっぱり{1}が一番安心感がありますよね。この{1}は第7回でいきなりならしたコード進行でしたね♪ C→F→G→C。 ローマ数字で表すとI→IV→V→I ですね(第8回)。これはコード進行の最も基本的なパターンの一つで、一言で言ってしまえば「起→承→転→結」です!(雑ですが(笑))

この起承転結の進行を構成するコードをそれぞれ、

起・結:トニック・コード   ・・・I  ,(IIIm, VIm),(派生コード)

  承:サブドミナント・コード・・・IV  ,(IIm),(派生コード)

  転:ドミナント・コード  ・・・V ,(VIIm(-5)(※1),派生コード)

と呼びます。頭文字を取ってそれぞれT、S、Dと記述する事があり、例えばT→S→D→T進行みたいに記す事もあります。上の括弧で書いたコードのは構成音が似ていて代替的に用いる事が出来る(第8回で触れた内容)、代替コード(もしくは代理コード)と呼ばれるものです。派生コードは、これらのコードに音を加えたりしたもう少し複雑なコードの事で、番外2と番外3で紹介します。上のを分かりやすくCメジャースケールで考えると、

トニック(T)   :C[ド-ミ-ソ]、(Em[ミ-ソ-シ]、Am[ラ-ド-ミ])

サブドミナント(S)  F[ファ-ラ-ド]、(Dm[レ-ファ-ラ])

ドミナント(D)  :G[ソ-シ-レ]、(Bm(-5)[シ-レ-ファ](※1))

となります。 安心して使える6つのメジャー・マイナーコードが全部入ってますね。

 ここで一番重要な動きは上で聴き比べをした部分、ドミナント→トニック(転→結)で、ドミナントが来たらトニックに帰りたくなる衝動に駆られる!そうすると落ち着いて終わった感が出る!、、と感覚を言葉にするとこんな感じで合ってると思います♪  このD→Tの動きは、

V→I、V→IIIm、V→VIm

Cメジャースケールなら

G→C、G→Em、G→Am

となり、このパターンを覚えておくと、コード進行の行き先などに困った時に使える時が結構あります♪  例えば、Cメジャースケールの曲でAメロの最後をCトニック)で締める事は決まった、と言う時に、逆算してその一つ前にGドミナント)を置く、、みたいな感じでコード進行を考えて行ったりもできます♪

 (※1) VIIm(-5)、例えばBm(-5)[シ-レ-ファ]は、これまで紹介していなかったコードで、[根音-短3度-三全音]で構成される特殊なコードです。(-5)は一番高い音が完全5度では無く減5度(完全5度から半音下)である事を意味する記号です(減5度≒三全音)。このコードもそのスケールの音だけ(例えばCメジャースケールなら白鍵だけ)で鳴らせるコードで、上に出てくる他の6つ(前回(第8回)紹介した6つの安心して使えるコード)にこれを含めた合計7つのコードをダイアトニック・コードと呼びます。ただ、その7つの内このVIIm(-5)だけは、根音と一番上の音との関係が完全5度(協和度最良)ではなく三全音(協和度最悪の不協和音)であるため、かなり響きの悪い特殊なコードで、扱いが難しく、僕は一度も使った事がありません;

 

【コード進行は試行錯誤】

 一番重要な事は、これらはあくまで定跡の一つで捉われ過ぎる必要は無くて

・終わった感を出したいならD→Tが便利

・コード進行に困ったらT→S→D→Tという王道的な選択肢もあるよ

くらいに考えるのが初めの内は良いのかなと思います。なので、この回は番外にしました。個人的にはむしろ第8.5回の部分転調(借用和音)の方が初心者にとっては重要じゃないか?くらいに思っています(キーに合わないコードを使ってしまうと酷い事になるのを第8回で鳴らして実感出来ましたね;)。経験上、安全に使用できる6つのコードはどういう順番で繋げても大体良い感じになる事が多いです(もちろん似合うメロディーと合わせる事前提ですが)。コード進行は多種多様で、感覚に任せての試行錯誤でも良いし、好きな曲の好きな進行をかき集めて詰め込んでも良いし、独自の研究を積み重ねてお気に入りの進行に辿り着くのでも良いし、どれも楽しいです♪

 

【なぜIIImVの代替じゃないの?】

 ちなみにどの参考文献・サイトを見ても何故かIIImは、Vの代替コードじゃなくてIの代替コードとされているんですよね。Cメジャースケールで考えると、Cの代替であるAmFの代替であるDm、の2つは平行調間のメジャー→マイナーの関係(第8回)にあります。なら、G平行調の関係にあるEmGの代替コードでもよさそうなのに、なぜGじゃなくてCの代替コードなんでしょうか?C[ド-ミ-ソ]Em[ミ-ソ-シ]G[ソ-シ-レ]CGEmと構成音が2つ同じという点でも同等ですしね。の代替だけAmEmの2つもあって、Gは代替が無くて(※1)、不公平ですよね(笑) 分かる人がいたら教えて下さいm(_ _)m 

実際鳴らしてみますか♪

{4}

 C→F→Em→Cです。(I→IV→IIIm→I)。

{5} 比較のため、

 C→F→G→Cです。(I→IV→V→I)。

比べてみるとやはりGを使った{5}が良いかなぁ。でも{4}も悪くは無い気がします。

メジャーコードの中に1つだけマイナーコードだとその孤立感で不利かもしれないので、逆に全部マイナーコードにした場合で比較してみましょう♪

{6}

 Am→Dm→Em→Amです。(VIm→IIm→IIIm→VIm)。

{7} 比較のため、

 Am→Dm→G→Amです。(VIm→IIm→V→VIm)。

 ふむ。どっちも悪くないかな(笑) やっぱりドミナントとして万能なんですかね。ただ、{6}のAm→Dm→Em→Amは、マイナースケールの曲ではとても重宝する進行だと思います!(マイナースケールで記述すると、 I→IVm→Vm→I

 

【参考文献】

SONARの使い方, 2017, トニック/サブドミナント/ドミナント【コードの種類とその役割】, https://chirico-music.net/t_sd_d/

YAMAHA,  第4回 カデンツとコード進行の基礎, MUSIC PAL - 学校音楽教育支援サイト 音楽について勉強しよう コードについて学ぶhttps://jp.yamaha.com/services/music_pal/study/chord/cadence/index.html

 

次回[番外2]では、今回学んだD→Tを更にパワーアップするという、セブンスコードドミナントモーションについて学びたいと思います♪ ちなみに、超初心者の時の僕はここで躓いて、その辺りで初心者本を読むのを止めたような気がします(笑)  しかも現在も、未だに理論では分かっていても耳で実感・納得がしきれていなくて、セブンスコードは僕にとっての鬼門です(^_^;)

 

次回→[番外2] セブンスコードとドミナントモーション(1週間以内投稿予定)

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