アイソスタシーのブログ

初めまして。趣味で作詞・作曲をしており、アイソスタシーという名で重音テトオリジナル曲を投稿しております。よろしくお願いしますm(_ _)m

【初心者の曲作り成長日記】[第6回]  協和音・不協和音

第5回→ [第5回] スケール(音階)とキー(調)

第6回です。この回(特に前半)は重要です!これまでは基礎的な座楽的な内容でしたが、ここからはより音楽的で、感覚・センスの部分になります!音楽を聴いて心地良いと感じる理由の核心に迫って行きます!そしてこの心地良い・良くないという感覚を実感する事が、曲作りにおいて重要だと思っています。

 

【2音同時に鳴らした時の聴き心地】

 これから、「ド」と「それより高い1オクターブ以内の他の音」の2音を同時に鳴らしていきます。その時、どの音の組み合わせが一番心地良いか? 不快か? 好きか? 嫌いか? カッコいいか? ダサいか? 不気味か? 怖いか? 安心するか? 嫌な感じか? エモいか?…といった、聴いた時直感的に感じたものを比べたりメモしたりしてみて下さい♪ ここ重要です!

 長いので2つに分けます。2つ目の[ド-ド]は1オクターブ差のド同士です。後の説明の都合上ここでは黒鍵は全部♭表記にしています(レ♭=ド#)。

まず、[ド-レ♭]→[ド-レ]→[ド-ミ♭]→[ド-ミ]→[ド-ファ]→[ド-ソ♭]の順に6通り。

 次に、[ド-ソ]→[ド-ラ♭]→[ド-ラ]→[ド-シ♭]→[ド-シ]→[ド-ド]の順に6通り。

一つ問題点は、聴く順番によって結構印象が変わってしまうんですよね。なので公平を期すためランダムバージョンも作りました♪(Excelの乱数を使用して順番決めました(笑))むしろこっちを聴いた方がいいかもしれません。

 まず、[ド-レ]→[ド-ソ♭]→[ド-ソ]→[ド-ド]→[ド-シ♭]→[ド-ラ]の順に6通り。

 次に、[ド-ミ]→[ド-ラ♭]→[ド-ファ]→[ド-レ♭]→[ド-シ]→[ド-ミ♭]の順に6通り。

 直感が大事なのですが、一気に聴いて全部の感覚を覚えるのは大変だと思うので、何回かリピートしてみるといいと思います♪ (僕も一回の再生で1つの組み合わせに集中するのが精いっぱいでした;今がどの組み合わせか分からなくなりますからね;)

 12通りの組み合わせの響き、それぞれどんな風に感じましたでしょうか?

ちなみに今日の僕はこう感じました♪、、、って感想をここに書こうと思ったけど、上の再生ボタンを押す時に見えてしまって先入観になってしまうと良くないので、ネタバレ防止のために少しスペースを空けます。

 と、もうこれくらいスペース空ければ大丈夫そうですね。

 という事で、上の音を再生したら今日の僕はこう感じました♪ 

[ド-レ♭]  → やる気あるのかwwと呆れ笑いが出るような駄目さ(笑)

[ド-レ]    → 一番嫌い。聴いてたくないのでさっさと次に行きたくなる感じ(>_<)

[ド-ミ♭]  → う~ん、あまり好きじゃない。悪くはないけど…うーん…って感じ。

[ド-ミ]    → 普通に良い。冒険心は無いけど無難に行ってる感じ。

[ド-ファ]  → 一番好きかも。楽しげな感じ♪

[ド-ソ♭]  → なんか惜しい感じ。失敗作のような印象;

[ド-ソ]     → 一番安心感を感じた。どっしりとした感じ。

[ド-ラ♭]  → 悪くはないけど好みじゃないかなぁ。

[ド-ラ]     → 好きな感じ。綺麗な音色。

[ド-シ♭]  → 一番テクい感じ?がした。名曲に発展しそう?な感じ。

[ド-シ]     → なんか緊張する感じがした。ビクってなる感じ。ピリピリする。

[ド-ド]     → 強くてずるいような(笑)こいつだけ1音が大きな音で鳴ってるように聴こえるんだもん。

意味不明な感想が多いですね(笑)そしてこれこそが音楽なんだと思います。創り手も聴き手もこんなぼんやりとした感じを抱く、この感覚が良い曲創りの源になると思っています。まずは自分で自分の創った曲を心地良いと思えないと、始まりませんからね。なのでこんな感じで、各々感じた感覚を持つことは大事だと思います。こんな風に音楽的感覚を独自の言葉で表現するのも大事な表現力かもしれません。

 

【協和音・不協和音】

 なぜ上に12の組み合わせからはそれぞれ異なった感じを受けるでしょうか?第4回で触れたように音の高さは音の周波数で決まります。なので2つの音を同時に鳴らすという事は、異なる周波数の音を同時に鳴らす、という事になります。これが、ある組み合わせが心地よく感じたり不快に感じたりするメカニズムに関わっています。ここで、理論や数学の好きな方は第6.5回→[第6.5回] 音楽と数学へ進んで、またここへ戻って来てくれると嬉しいです(*^o^*)。僕も理論・数学好きなので第6.5回に進んで戻ってきます(笑)。なので、ここではこてこての理論ではなくざっくりとした説明をします。

 長年の研究により、周波数がより単純な整数の比で表わされる音同士ほど、人は協和的(違和感が少ない)と感じやすいようです。理屈はともかくとして、何となく分かる気はしますね。1オクターブ内で整数比が単純な順(第6.5回)に6つ並べると次のようになります。([ ]内の右側の音の周波数が高いので、[ド-ソ]ならソ:ド=3:2です。表記が逆になっているので注意。)

[1] 2:1(=2.0)で、これはオクターブの定義そのもの。

[2] 3:2(=1.5)で、これは[ド-ソ]の周波数比(約1.498)とほぼ等しい。

[3] 4:3(=1.333...)で、これは[ド-ファ]の周波数比(約1.335)とほぼ等しい。

[4] 5:3(=1.667...)で、これは[ド-ラ]の周波数比(約1.682)にそこそこ等しい。

[5] 5:4(=1.25)で、これは[ド-ミ]の周波数比(約1.260)にそこそこ等しい。

[6] 6:5(=1.2)で、これは[ド-ミ♭]の周波数比(約1.189)にそこそこ等しい。

 これらは、ドと他の音との組み合わせで書きましたが、音は十二平均律第4回)によって均等の周波数比で定義されているので、もちろん平行移動させても成り立ちます。例えば、[ド-ソ]、[レ♭-ラ♭]、[ミ-シ]、[ファ-ド]、これらはどれも同じ周波数比の組み合わせなので響きも同じように聴こえます(いずれも右の音が高い)。その4つを順番に鳴らして確かめてみましょう♪

はい、5番目に変なのを混ぜました(笑)。5番目に鳴らしたのは[ファ-シ]です。[ファ-ド]のドを半音下げただけですが、最初の4つとは明らかに響きが違ったのを感じ取れたと思います。

 これらの音程(2音同士の間隔の広さ)には名前が付けられており、例えば上の[1]~[6]はそれぞれ、[1]完全8度(=1オクターブ)[2]完全5度(例.ド-ソ)、[3]完全4度(例.ド-ファ)、[4]長6度(例.ド-ラ)、[5]長3度(例.ド-ミ)、[6]短3度(例.ド-ミ♭)、と呼ばれています。この6つは覚えていた方が何かと便利かなという気がします。度数はメジャースケールで数えた際の順番になっており、低い方の音を1として数えます(0じゃない所がややこしいんです;)。長はメジャースケール上の音程で、例えば[ド-ミ]はCメジャースケールでド,レ,ミ=1,2,3と3度なので長3度、短はそれより半音短い音程で、例えば[ド-ミ♭]は短3度です。完全と名前が付いているのは特に協和度の高い音程です。12個の音程全てに名前が付いているので、名前・ドを基準とした音高・半音数で数えた間隔等を表にしてみたので、表だけでもご参照下さい♪第6.5回。  ちなみに前回作った音階早見表にも7音程ずつ載っています。

 基本的には人は[1]~[6]の順で協和的と感じやすいようですが、実際は周波数比以外の要因もあるようで、ここまで単純でもないようです(※1)。ただ、少なくとも[1]オクターブの次が[2]完全5度という見解は一致しているように見受けられました。この[1]~[6]は協和音と呼ばれています。ただ、[6]短3度は微妙なラインらしく、上には書きませんでしたが周波数比が8:5にそこそこ近い短6度(例.ド-ラ♭)も協和音に分類されています、が同じく微妙なラインらしいです。 そして残りの5音程は協和度が低く不協和音に分類されています。その5音程とは、短2度(例.ド-レ♭)、長2度(例. ド-レ)、全音(例. ド-ソ♭)、短7度(例. ド-シ♭)、長7度(例. ド-シ)、です。人はその不協和音を聴くと強い違和感や不快感を感じやすいそうで、中でも全音(英名:トライトーン)は最も複雑な整数比でしか近似できず、その響きの不快さから音楽の悪魔とも呼ばれたそうです;さっき最後に混ぜた変なやつがこれです(^_^;)(全音3つ分の音程なので三全音です。)

 以上12通りの音程を人が感じる協和さでざっくり表にまとめるとこんな感じかな?(見聞きした知識を元に自分の主観で決め打ちしたThe無責任表ですw)

  協和的   完全8度

        完全5度

    ↑     完全4度

        長6度

        長3度

  微妙な   短3度

  ライン   短6度

        長2度

    ↓

        短2度、短7度、長7度

  不協和的  三全音

 ですが、これにはあまり囚われ過ぎない方が良いかな、と個人的には思います。まずそれなりに個人差がありますし、協和音=快感、不協和音=不快感という等式が完全に成り立つわけでも無いと思いますし。例えば上の僕の直感的感想を見ると、一番好きなのは完全4度、嫌いなのは短2度で、同じ不協和音の短7度はテクい感じで名曲の予感?とか書いてますね(笑)。 そもそも複数の楽器を鳴らし、コードで3つや4つの音を同時に鳴らす時点で、不協和音が一瞬も出て来ない曲なんてほとんど無いです。たださすがにボーカルのハモりで不協和音にしてしまうと不快にしか聴こえないと思うので、避けるべきかと思います。

 重要なのは、曲を創ってそれが快感・不快に感じる音かどうかを感じ取る耳・感性を働かせる事かなと思います。その辺は、また分かりやすい例を実際に音で鳴らしながら、書いて行ければなと思います。

【参考サイト】(※1)

gotcha, 2008, なぜ音階は「ドレミファソラシド」なのか, ピッチブレンド blog, http://kogarashi.net/pitchblende/archives/9

【参考Wiki

音程, Wikipeia, https://ja.wikipedia.org/?curid=25078, Wikimedia Foundation Governance

協和音と不協和音, Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/?curid=2409042, Wikimedia Foundation Governance

平均律, Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/?curid=13913Wikimedia Foundation Governance

 

 次回は神回です!ついにコード進行です!音楽の快感の神髄に辿り着く瞬間です♪  僕はこれを学び、自分で音を鳴らした時に物凄い感動を覚えた記憶があります。楽しみにしていてください♪

次回→[第7回] コード進行って凄い!

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