アイソスタシーのブログ

初めまして。趣味で作詞・作曲をしており、アイソスタシーという名で重音テトオリジナル曲を投稿しております。よろしくお願いしますm(_ _)m

【初心者の曲作り成長日記】[第4回]  オクターブと十二平均律

第3回→[第3回] 初めての作詞・作曲への第一歩

第3.5回→[第3.5回] 音楽理論を使わない作曲法

第4回です。今回からしばらく(第9回までを予定)は、基本的な音楽理論の話になります。音楽理論編」です!僕が作曲を始めた時に学んだ知識を、もう一度復習しつつ、まとめていきたいと思います(※1)音楽を聴いてなぜ心地良いと感じるのか?その仕組みに迫って行きたいと思います!音楽なので文字を読んで学ぶよりも、耳で聴いて感じる・感覚を養う事が大事だと思っています。まさに”一見は百聞に如かず”(※2)です!なのでなるべく座学的になり過ぎないように、実際に音を聴きながら読める楽しい感じのブログにしたいと思います♪

 あと、僕みたいにさっさと読み飛ばしたい人のために重要そうな所は太字にしました。特に今回は基礎の基礎って感じなので、オクターブの定義と12等分についてさえ覚えればその後に支障は無いので、後は蛇足ですので飛ばしちゃってもいいです(^_^;) とはいえ今回の蛇足は結構面白かったので、読んで下さる方にその面白さが伝わるように頑張ります(`・ω・´)9   (※1: 読んだ初心者本は手元に見当たらなかったので、覚えていない内容については主にWikipediaを参考文献にして書いています。)(※2: ミスチルの曲名が元ネタです。)

 

【音の高さとオクターブ】

 ピアノだと鍵盤の右に行く程高い音が出るし、子供の声は高いけど声変わりをしたら低くなったりするけど、この高い音と低い音とではいったい何が違うんだろう?本を読む前の僕はあまり考えてこなかった気がします。その答えは「音の高さの違いは、音の周波数の違いによるもの」でした。そもそも音とは空気の振動の事で、縄紐をグネグネくねらせるみたいに波として伝わります。周波数とは通常1秒間に何回振動するかの回数を指し、単位はHz(ヘルツ)です。周波数が高い(振動が速い)ほど、高い音として聴こえます。

 そして昔の人達は、音の周波数が丁度2倍になる音程の間隔を表す単位を1オクターブと定義しました。1オクターブとは、例えば"ド"レミファソラシ"ド"のようにドから順番に音を高く(もしくは低く)していって次に出てくるドまでの音程の間隔の事です。これがきっちり周波数が倍になるように決められた間隔だと初めて知った時は、おぉ!と思いました。1オクターブ上の音は似たような音に聴こえる理由が分かったからです。

 試しにピアノ音源でドと一つ上のドを同時に鳴らしてみましょう。他の組み合わせと比較するために、[ド-ド]→[ド-ラ]→[ド-ミ]→[ド-ド]の順で鳴らしてみます♪

 どうでしょう?僕には1番目と4番目はまるで1音しか鳴らしていないかのように聴こえました。これが周波数が丁度2倍の音の組み合わせの力です。これをドと一つ高いドの2音が同時に鳴っている、と一発で気づく人は相当耳が鍛えられている人だと思います。

 ちなみに2オクターブ離れた音は2倍×2倍で4倍の周波数比があります。数オクターブ離れていてもやはり似たような音と感じます。人の耳がオクターブ離れた音同士を似たような音と感じるのは、自然界に倍音と呼ばれるオクターブ離れた音を同時に出す現象が多い事や、周波数比が2倍の波という単純さ(酷似性)によるものではないかと言われているようです。

 

【近現代の音楽の殆どは1オクターブを12等分した12音のみで創られている!】

 近現代の音楽のほとんどは、1オクターブを均等な周波数比で12等分した音(とその数オクターブ上下)のみで作られており、この方法で分割された音の規定(音律)を十二平均律と言います。(つまり、ド・ド#・レ・レ#・ミ・ファ・ファ#・ソ・ソ#・ラ・ラ#・シの12音。#はピアノの黒鍵に相当する部分、ド#=レ♭とも書き換えられます。)

 最初にこの事を学んだときに、「なんだ当たり前の事じゃん」と思ったんですけど、読み進めていくうちに改めて考えてみると、「あれ?なんでそう決まっているんだ??」という大きな疑問が湧いて来たんです!これらの音はピアノで鳴らせる音の全てです。ピアノでは(調律をいじらない限り)これ以外の音、例えばドとド#の間の音は鳴らせません。そしてドとド#の間の音は現代の音楽で殆ど使われていないのです。でも音の周波数は連続的です。例えば、棒でガラスコップを叩いたら「キン!」と音が出るけど、それがこの12音のどれかにピッタリ一致するなんて偶然はないでしょう。音楽を除けば私達の周りにはこの12音以外の音で溢れているのです。なのに私達は生まれた頃から今まで、この決められた12音(とその数オクターブ上下)だけで構成された音楽のみをずっと聴いてきた事になります。これは僕にとってかなり衝撃的な事実でした。何が一番衝撃的だったかというと、今までドレミファソラシドをあまりに当たり前のように思っていて、何の疑問も抱いた事が無かった事に気づかされたからです!

 何故12等分したのかは色々歴史があるようでここでは割愛しますが、ざっくり言ってしまえばそれが最も心地良く聴こえる音楽になる分割法だという結論に達したからという感じです(ざっくり過ぎですねw)。これについては第6.5回 音楽と数学でもう少し触れたいと思います。ちなみに12等分以外の分割法に基づく音楽ももちろん存在するので、youtubeで聴いてみたんですが、既に12等分に慣れてしまっているため、チューニングの狂った楽器の演奏を聴いているようで気持ち悪くなってしまいましたorz ("19Tet"等で検索すると出て来ます)

 12等分の理由はそれなりに納得がいくんですが(第6.5回)、もう一つ納得いかない事がありました。それは音の基準をどう決めているのか?です。例えばある高さのドの音はこの周波数って決めれば、自動的に他の音の周波数も全て決まりますので、逆に言えばどれか1つの音の周波数を定める必要があります。これについても調べたんですが歴史的経緯が色々あるらしく(割愛)、結局今最も標準的になっているのはラ=440 Hzという国際基準で、A440とも呼ばれており、1955年に決められたそうです。このラは鍵盤の真ん中のドから右へレミファソラといった所のラの音です。ちなみに、なぜドじゃなくてラで決めたのか?ですが、これも昔の歴史的経緯によるもので、人の歌声の音域と関係していたそうです(※3)。基準周波数の歴史を見る限り、数値はかなりコロコロ変わっており、恐らく基準周波数は音楽の聴き心地にはそう影響を与えないものなのではないかと推察できます(これは次回で触れます)。

 つまり、私達が今まで聴いてきた音楽はどれも、近代に経験的かつ心理的・数学的に決められた分割法と、経緯によってある意味偶然的に決められた基準周波数、によって選ばれた12音のみで構成されているのです。もし歴史が少し違えば、ドは今の音よりちょっと高かったり低かったりしたかもしれないですね。

参考文献】(※3)

スガナミ楽器, 音名のABCはどうしてラから始まるの?‐コラム11, https://www.suganami.com/info/40405

【参考Wiki

A440, Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/?curid=3344694Wikimedia Foundation Governance

オクターヴ, Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/?curid=15249Wikimedia Foundation Governance

平均律, Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/?curid=13913Wikimedia Foundation Governance

 

 次回は、音階と調という事で、ドレミファソラシド、メジャースケール(長調)・マイナースケール(短調)、キー(調)について、を音を鳴らしながら学んでいきたいと思います♪

次回→[第5回] スケール(音階)とキー(調)

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