【初心者の曲作り成長日記】[第8.5回] 部分転調(借用和音)
第8回→[第8回] 安心して使えるコード
第8回で、コードにはそのメロディーに似合うものと似合わないものがある事を学び、とりあえず安心して使えるコードが6つある事を学びました。でも、「安心して使える物だけじゃつまらない!もっと冒険したい!」という気持ちも大事です!その冒険がより心地良いコード進行・曲のアクセントをつける事に繋がります♪ そこで今回は、ある工夫と注意をすれば他のコードも使える事、その工夫と注意について学びたいと思います♪ 今回は少し難しい内容で、僕自身も処女作を創った頃には全く知らなかった内容なので、初心者の内に学ばなくても全然問題無いですが、知っていると便利だし、作曲の幅が広がります♪
【部分転調(借用和音)の例】
第8回で、|ミードレミーソー|ファーーファファミレド|シーソラシーレー|ドーーーーーーー| というCメジャースケールのメロディーに、C→F→G→Cのコード進行を付けると、
のように違和感なく良い感じでした♪ しかし、2小節目のコードをF[ド-ファ-ラ]からD[レ-ファ#-ラ]に置き換えてC→D→G→Cとしたら、
2小節目(Dの所)に違和感を感じました。それは、Dメジャーコード[レ-ファ#-ラ]にCメジャースケール(ドレミファソラシド)には無いファ#の音が入っていたのが原因と考えられます。なら、そのDを鳴らしている2小節目だけメロディーのファをファ#に変えてしまえば良いじゃん!という事で、変えた物がこちらです♪ |ファーーファファミレド|→|ファ#ーーファ#ファ#ミレド|
意外と悪くないですよね?こっちの方が好きという人までいるかもしれません。このように、曲・メロディーの一部分を本来のキーには無い音を入れて一時的に別のキーのメロディーになるテクニックを部分転調と呼び、その際使う本来のキーでは普通使わないコードを借用和音と呼ぶそうです。
上の例では、Dコードの構成音[レ-ファ#-ラ]にはCメジャースケールに無い音ファ#が入っているから、たまたまメロディーに入っていたファの音をファ#にしてみた所、上手い事行きました。このように、試行錯誤して耳で聴いて良さげなのを探し、最終的に耳での聴き心地で判断するのが大事なのですが、その探す段階で簡易的な法則みたいなのがあるので紹介します。
【借用和音に合わせられる部分転調のキーの探し方】
ここで、第8回の内容を復習しながら、「Dというコードを安心して使えるメジャースケールのキーはどれでしょうか?(複数あります)」という問題を解いてみましょう♪
まず、第8回で学んだように、任意のキーのメジャースケールで安心して使えるメジャー・マイナーコードは、I、IIm、IIIm、IV、V、VIm、の6つでした。つまり、解き方は、DがIとなるメジャースケール、DがIVとなるメジャースケール、DがVとなるメジャースケールの3つを探せば良い事になります!これがポイントです!DがIとなるのは簡単で、Dメジャースケールですね。次にDがIV、すなわち完全4度(= +5半音)となるキーは、第8回の表で数えると、Aメジャースケールです。同じくDがV、すなわち完全5度(= +7半音)となるキーは、Gメジャースケールです。よって、Dというコードは、D・G・Aの3つのメジャースケール(とそれらの平行調のマイナースケール)で安心して使える事が分かりました。つまり上の問いの答えは「D・G・A」ですね♪
つまり、本来はDというコードが似合わないキーの曲でDというコードを借用和音として用いる場合、メロディーのキーを一時的にDかGかAメジャースケール(もしくはそれらと平行調のマイナースケール)に部分転調すれば、違和感無く使えるだろう事が分かります。実際先ほどの、元のメロディーは|ファーーファファミレド|ですが、これはCメジャースケールかFメジャースケール(とそれらの平行調)の7音でしか作れません(音階早見表を参照)。安心して使えるコードは、Cメジャースケールなら、C、Dm、Em、F、G、Am。Fメジャースケールなら、F、Gm、Am、B♭、C、Dm、です。だからDというコードは似合わなかったのです。それを|ファ#ーーファ#ファ#ミレド|にすると、これはGメジャースケール(とその平行調)でしか作れないメロディーです。これはDというコードが使えるメロディースケールです!つまり、上の意外と悪くなかった改善例は、2小節目でDを借用和音として用い、Gメジャースケールに部分転調していた事が分かりました!
【補足】
ただし、これはあくまで簡易的な方法で、本当はもう少し詳しい理論があるようですが(※1)、僕はそこまで知らないですm(_ _)m 僕はいつも基本的には耳で聴いて違和感が無いか・心地良いかを最終判断に用いています(^_^)v
【部分転調のしやすいキー・しにくいキー】
先ほどはCメジャースケールのメロディーの2小節目にDコードを借用和音として用いGメジャースケールに部分転調しました。それでは、例えばF#メジャースケールに部分転調したらどうなるでしょうか?コードは分かりやすくF#[ファ#-ラ#-ド#]を借用和音とします。2小節目のメロディーが元の|ファーーファファミレド|から|ファ#ーーファ#ファ#ミ#レ#ド#|に置き換わります(ミ#=ファ)。コード進行は、元のC→F→G→CからC→F#→G→Cに変わります。聴いてみましょう♪
どうでしょうか?僕は不自然さが大きいなぁと感じました。これは、CメジャースケールとF#メジャースケールが凄く遠い関係にある事に起因します。Cメジャースケールは(ドレミファソラシド)、F#メジャースケールは(ファ#ソ#ラ#シド#レ#ミ#ファ#)。これを比較しやすく並べ替えると(太字が始点)、
Cメジャースケール:ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
F#メジャースケール:ド# レ# ミ# ファ# ソ# ラ# シ ド#
このように、シを除く6音が異なります。6つに#がついていますよね;この例のように7音中6音が違うというのは最も遠い関係のキー同士に相当します。
逆にCメジャースケールとGメジャースケールは、同じく並び替えると、
Cメジャースケール: ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
Gメジャースケール: ド レ ミ ファ# ソ ラ シ ド
7音中6音が同じで、ファ#の1音が違うだけです。つまり一番転調しやすいキーに部分転調してたんですね(実はたまたまです;)。同じく1音だけ違うキーがもう一つあり、それはFメジャースケールで、同じく並べ替えると、
Cメジャースケール: ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
Fメジャースケール: ド レ ミ ファ ソ ラ シ♭ド
7音中6音が同じで、シ♭の1音が違うだけですので、同じく転調しやすいキーです。
音階早見表のページの下の方の長ったらしい文章を読んで下さった方は(多分いないと思いますが;)一度学んだ話ですが、メジャースケールの各キーの#や♭の数には以下の法則があります。
・キーが完全5度上昇する毎に#が一つ増える
・キーが完全5度下降する毎に♭が一つ増える
なので最も転調しやすいキーは、
・元のキーの完全5度上(+7半音) {例. C→G}
・元のキーの完全5度下(-7半音) {例. C→F}
となります。完全5度下降( -7半音)と完全4度上昇(+5半音)は同じ音名になるので、
「元のキーの完全5度と完全4度に当たるキーは最も転調しやすいキー」
と覚えた方が分かりやすいですね♪ その2つをそれぞれ属調と下属調と呼びます。このキー同士の近さを視覚的に表したのが五度圏と呼ばれる図で、便利です。転調のしやすさがより分かりやすく書かれており、五度圏の図も載っている良いブログがあるので、本ページ下部におススメリンクとして載せます。→(※2)
また、CメジャースケールからCマイナースケール(ド、レ、ミ♭、ファ、ソ、ラ♭、シ♭、ド)への転調のように、キー音が同じスケール(同主調)間も転調の違和感が比較的少なめなそうです。そして、Cマイナースケールで安心して使えるメジャーコードは、E♭、A♭、B♭の3つですが、この3つは借用和音としてCメジャースケールの曲で比較的違和感無く使用できるようです。これを一般化(ローマ数字表記)すると、
・メジャースケールの曲では♭III、♭VI、♭VIIは借用和音として使いやすい
となります。特に♭VIIは僕の凄いお気に入りです♪ 実は処女作からずっと理論も知らずに無意識に♭VIIを好んで多用していました(^_^;) 例えば「朝の日ざし」というオリジナル曲の大サビ(Cメロ)で、コード進行は、I→I→♭VII→♭VII→I→I→♭VII→♭VII→I→I→♭VII→♭VII→I で、こんな感じです♪
(Cメジャースケールに移調した物なので、C→C→B♭→B♭→C→C→B♭→B♭→C→C→B♭→B♭→C、です。)
単純に2つのコードをループするだけですが、とても心地良くてお気に入りです♪
以上は転調のしやすさの目安になりますが、メロディーの前後関係や、コード進行の関係など色々相性があると思うので、実際に試行錯誤するのが一番でしょう♪ 上で出した最も遠い転調は流石にあれですが、多少離れている方が聴き手に「転調した!」というインパクトを与える事ができたりします。有名曲でもラストのサビで+2半音転調するなんて展開ありますよね!あれは#が2つ増えるキー(五度圏で2番目に近い距離)への転調です♪
【あとがき】
部分転調・借用和音を用いると、曲に変化が生まれ、聴き手に「おっ?」とした意外感をもたらして飽きさせない、使い方次第では堪らない心地良さをもたらすといった事も出来たりします♪ つまり上手い事使いこなせば、より魅力的な曲が創れる可能性を秘めていると思います!僕もまだまだ出来ていなくて、ほとんど感覚的にやっている状態です;
今回の内容は書いていても結構難しいなと感じたので、第8.5回という合い間回にする事にしました。初心者の人はほとんど理解出来なくても大丈夫です!もし僕が処女作を創った時にこれを読んでも多分理解できてません(笑) ただ、必要になった時にここに戻って来て見返す、という使い方をしてくれると嬉しいです♪
【参考文献】
内山 敦支, 2019, フラット系三種のノンダイアトニックコード(同主調マイナーからの借用), うちやま作曲教室 ポップス・ロックの作曲に取り組むあなたのためのサイト,
https://sakkyoku.info/theory/flat-nondiatonic-threetypes/
OKAKA, 2018, 借用和音の裏コードとサブドミナントマイナー, ベースの初心者, https://bass-beginner.com/theory/adopt.html
音楽理論初心者講座, 2013, 同主調の使い方, 音楽理論初心者講座, http://music-theory.info/chordprogression/sectionalkeychange/tonickeys/
カラメル, 2019,「転調の方法」と「転調パターン一覧」, 「音楽理論はいらない!?」, https://hatsukoiclub.com/modulation-pattern (※2)
森光 美文(Waim (ワイム)), 2013, 転調部分で使えるメロディ音のルール, 「わくわく作曲先生♪」, http://www.4th-signal.com/compose/know/20130701_modulate-rule.html, 4th-signal Music (※1)
第8回の最後にも書きましたが、リンクから飛んできた人は読んでないかと思うので再度書きます♪ 第4回から計5回+αに渡って基本的な音楽理論を学びました。僕が人生で初めて作詞・作曲をした時に学んだ量も丁度これくらいで(実はもっと省いて学んでた事に気づきましたが(^_^;))、多分丁度頃合いだと思うので、次回(第9回)からはからはいよいよ「初めての作曲編」に入りたいと思います!(回数はそのまま受け継いで次は第9回です♪)
その前に休憩がてら、幾つか音楽理論編の延長として、もう少し理論を学びたい人、もう少し色んな種類のコード(セブンスコードとか)を使いたい人向けに、番外編として計3回掲載する予定です。その後で「初めての作曲編」を始めますので、少しだけお待ちくださいm(_ _)m →「初めての作曲編」を始めました!(2020/1/15)
番外2 →[番外2] セブンスコードとドミナントモーション(準備中)
番外3 →[番外3] その他のコード(準備中)
次回(新章「初めての作曲編」開始!)→[第9回] 色々な作曲法
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【初心者の曲作り成長日記】[第8回] 安心して使えるコード
第7回→[第7回] コード進行って凄い!
第8回です。前回ついにコード進行に到達しました!今回は、メロディーに似合うコード・似合わないコードについてをざっくりと紹介したいと思います♪ 曲・メロディーのキー(調)を表すアルファベットとコード名を表すアルファベットを同時に登場させると非常に紛らわしいので、メロディーのキーを赤色、コード名を青色、と区別して表記します。
【メロディー+コード】
前回は、コード進行自体の心地良さを実感して欲しくて、メロディーなどは付けずに鳴らしてみました。カノン進行なんて、あれだけでもしばらく聴いていられるくらい心地良いですよね♪ とはいえ、ボカロPを目指す!というこのブログでは、やはり主役はメロディーです!では、コード進行はメロディー・曲にとってどんな役割を担うのか?まず聴いて確かめてみますか、、という事で、簡単なメロディーを創ってみました(^_^;) まずはメロディーのみで聴いてみます。
|ミードレミーソー|ファーーファファミレド|シーソラシーレー|ドーーーーーーー| というメロディーで、”| |”で区切られた部分が1小節(4分音符4つ分=ズンチャッチャッチャッ)です。僕の創ったメロディーがしょぼいせいもありますが、やはり伴奏が無いと物足りないですよね; 実はこれ、前回のC→F→G→Cのコード進行に合うように創ってみたメロディーです。メロディーのキー(調)はCメジャースケールです。コードはそれぞれ1小節ずつに対応しています。早速、このメロディーに、前回のC→F→G→C(そのうち{3}番目のパターン)の伴奏(コード)をを加えるとどうなるか?聴いてみましょう♪
さっきよりは全然良い感じですよね♪ メロディーが良ければもっといいはずです!さらにボカロにして、コードを担うベースやギターが入ると、マジで化けます!! という事で、基本的には曲には伴奏があった方が良くて、そのためにはメロディーに似合うコード進行を付けると良い感じ♪ってのが伝わったら幸いです♪
【メロディーに似合うコード・似合わないコード】
先ほど、メロディーに似合うコード進行、とさらっと書きましたが、どうやってそれを探せばよいのでしょうか?本格的なのは、次回(第9回)から始める予定の「初めての作曲編」で具体例と共に実践的にやっていきたいと思うのですが、全く理論0の状態で自由に付けて良いと言われてもかえって難しいと思うので、メロディーに似合うコードと似合わないコードの違いについてをざっくりと紹介したいと思います。
前回、メジャーコードとマイナーコードの2種類を学びました。そしてコードはそのルート(根音)によって性質が決まるので、メジャーコード・マイナーコードでそれぞれ12音分、計24つのコードがある事が分かります。しかし、メロディーにはキー(調)があります。上で聴いたメロディーはCメジャースケールで創ったメロディーです。つまりドレミファソラシドと7音全て白鍵だけで鳴らせるキーですね♪ それに対して、C→F→G→Cのコード進行は似合ったのですが、例えばF[ファ-ラ-ド]をD[レ-ファ#-ラ]に置き換えて、C→D→G→Cとしたらどうなるか?聴いてみましょう♪
どうでしょうか?明らかに2小節目、Dに変えた部分で違和感を覚えますよね!いったいなんでなのか?ここで試しにD[レ-ファ#-ラ]をDm[レ-ファ-ラ]に変えてみます。C→Dm→G→Cです。ファ#をファに半音変えただけですが....
どうでしょうか?さっきほどの違和感はないですよね!ポイントは、Dメジャーコードの構成音にはCメジャースケール(このメロディーのスケール)には無い音“ファ#(F#)”を含んでいる点にあると考えられます。前回、白鍵だけで鳴らせるメジャーコードは、C、F、Gの3つだけ、マイナーコードは、Am、Dm、Emの3つだけ、と紹介しました。では、思い切って全部白鍵で鳴らせるマイナーコードに変えちゃったらどうなるでしょう?元のC→F→G→CをAm→Dm→Em→Amにします!
どうでしょう?雰囲気はガラリと変わりましたが、違和感はそんなにないですよね!つまり、
・その曲(メロディー)のキー・スケールを構成する7音で鳴らせるコードならメジャーコードでもマイナーコードでも使える
んです!ちなみに全部マイナーコードにしたさっきの曲は、もはやCメジャースケールではなくAマイナースケールと呼ぶべきですね。Aマイナースケールも同じく白鍵の7音を使うスケールでしたね(両者は平行調の関係、第5回)。
つまり、CメジャースケールとAマイナースケールではいずれも、
C、F、G、Am、Dm、Em
の6つのコード(※1)が“安心して”使える事がひとまず分かりましたε-(´∀`*)。逆に言うと、安心して使えるのは24の内のたった6つだけ!?と思うかもしれないですが、あくまで“安心して”(曖昧な表現ですが;)であって、上手く使えば他のも案外使えたりします(さっきの失敗例を成功させてみました♪→第8.5回)。また、その6つのコードの派生系コードが色々あるので(番外3(準備中)で紹介)、実際は色々選択肢があります!もちろん、前回のカノン進行はこの6つの内の5つのみから出来ていて、未だにヒット曲にも用いられているように、この6つだけでも十分名曲は創れると思います♪
ちなみに、最初のコード進行(C→F→G→C)と比較すると、CがAmに、FがDmに、GがEmに、とどれも-3キーを下げたメジャーからマイナーへの平行調への移動に相当するコードの置き換えをしました。この置き換えは上のFをDmにしただけの時の違和感の少なさからも分かるように、どちらを用いてもそこまで違和感無く使える事が多いので、自由に選べる場面が多い気がします。(同様にマイナーからメジャーへ、例えばDmをFへ置き換えたりも出来たりします)。この平行調関係にあるコード同士の置き換えはコード進行を作る際に使える一つの大きなテクニックなので、覚えておくと便利ですね♪
(※1): [シ-レ-ファ]だけ仲間外れ?と思った人は鋭いです。実は[シ-レ-ファ]はメジャーコードでもマイナーコードでも無いんです。なぜなら[シ-ファ]が完全5度じゃなくて半音下の三全音だからです。そのため[シ-レ-ファ]はかなり不協和的な響きを持つ特殊なコードです。この[シ-レ-ファ]をふくめた7つのコードを紹介するのが普通で、その正式名称もあるのですが、本ブログでは[番外1]で軽くだけ紹介します。
【コードのローマ数字表記】
曲のキー(調)が変わる毎に使えるコードの表記やそれぞれのコードが果たす役割の表記が変わるのは色々と不便なので、その曲のキーを原点(I)に取ってコードをローマ数字で表記する事があります。そのコード表記は曲のキーによらないので、移調の際等色々と便利です。実は僕はこの事をつい最近まで知らなかったのですが、コード進行の議論はローマ数字表記でする事が多いので、こういう表記法もあるのかぁという程度で良いので目を通しておいて損は無いと思います。表記のルールは下記の通りで、
・ローマ数字はその曲(メロディー)のキー音を完全1度とした時のコードのルート(根音)の度数に対応する
・完全~度・長~度の場合はローマ数字のみ、短~度・三全音はローマ数字の左に♭が付く
例えばCメジャースケールにおいて、Fというコードのルート(根音)FはCから見て完全4度の音なのでIV、といった具合です。そのままCメジャースケールを例に取ると、下のような対応表になります。
コードのルート(根音)を曲(メロディー)のキー音から見た時の度数 |
←を半音の上昇数で数えた物 |
コードのルート(根音) | メジャーコード名(英語表記) | メジャーコード名(ローマ数字表記) | マイナーコード名(英語表記) | マイナーコード名(ローマ数字表記) |
完全8度 | +12 | ド | C | I | Cm | Im |
長7度 | +11 | シ | B | VII | Bm | VIIm |
短7度 | +10 | シ♭ | B♭ | ♭VII | B♭m | ♭VIIm |
長6度 | +9 | ラ | A | VI | Am | VIm |
短6度 | +8 | ラ♭ | A♭ | ♭VI | A♭m | ♭VIm |
完全5度 | +7 | ソ | G | V | Gm | Vm |
三全音 | +6 | ソ♭ | G♭ | ♭V | G♭m | ♭Vm |
完全4度 | +5 | ファ | F | IV | Fm | IVm |
長3度 | +4 | ミ | E | III | Em | IIIm |
短3度 | +3 | ミ♭ | E♭ | ♭III | E♭m | ♭IIIm |
長2度 | +2 | レ | D | II | Dm | IIm |
短2度 | +1 | レ♭ | D♭ | ♭II | D♭m | ♭IIm |
完全1度 | 0 | ド | C | I | Cm | Im |
そして上で説明したひとまず安心して(そのスケール音だけで鳴らせる)使用できる6つのコードは、Cメジャースケールの場合、C、Dm、Em、F、G、Amでしたので、上の表から、I、IIm、IIIm、IV、V、VImに相当します。スケールのキーがC以外の場合は、このローマ数字の並びのまま、Iの位置をそのキーに合わせるように平行移動(この表では上下に)させれば良いのです(この表にはそんな便利機能はないので脳内で移動させます(^_^;))。つまりどのキーでも、
・メジャースケールの場合、I、IIm、IIIm、IV、V、VImが安心して使えます。
次にマイナースケールの場合ですが、これはあまり覚えなくても良いと思います。一応書きますと、例えばAマイナースケールの場合、上の表のIの位置をAにずらすので、Am=Im、C=♭III、Dm=IVm、Em=Vm、F=♭VI、G=♭VII、となります。よって、どのキーでも、
・マイナースケールの場合:Im、♭III、IVm、Vm、♭VI、♭VIIが安心して使えます。
上に関連して、とりあえずこれだけは覚えておくと何かと便利な事は、
・完全5度上昇と完全4度下降は同じ音名に到達する(1オクターブ違い)
・完全4度上昇と完全5度下降は同じ音名に到達する(1オクターブ違い)
これは完全5度上昇は+7半音、完全4度下降は-5半音、1オクターブが12半音分だからです。例えば、ド(C)から完全5度上昇はソ(G)ですが、ド(C)から完全4度下降もソ(G)(1オクターブ下)です。つまりソ(G)から高い方へのド(C)は完全4度上昇になります。同様に、ファ(F)から見て完全5度上昇はド(C)になります。
【参考文献】
OKAKA, 2018, マイナーキーのディグリーネーム, ベースの初心者, https://bass-beginner.com/theory/degree_m.html
内山敦支, 2019, フラット系三種のノンダイアトニックコード(同主調マイナーからの借用), うちやま作曲教室 ポップス・ロックの作曲に取り組むあなたのためのサイト, https://sakkyoku.info/theory/flat-nondiatonic-threetypes/
今回は安心して使える6つのコードについて紹介しましたが、「安心して使えるコードだけじゃ無難すぎてつまらない!それ以外のコードも使えるなら使ってみたい!」という人は、ちょっと難しめの内容ですが、第8.5回を見る事を是非おススメします!
第8.5回→[第8.5回] 部分転調(借用和音)
そして、第4回から計5回に渡って基本的な音楽理論を学びました。僕が人生で初めて作詞・作曲をした時に学んだ量も丁度これくらいで(実はもっと省いて学んでた事に気づきましたが(^_^;))、多分丁度頃合いだと思うので、次回(第9回)からはからはいよいよ「初めての作曲編」に入りたいと思います!(回数はそのまま受け継いで次は第9回です♪)
その前に休憩がてら、幾つか音楽理論編の延長として、もう少し理論を学びたい人、もう少し色んな種類のコード(セブンスコードとか)を使いたい人向けに、番外編として計3回掲載する予定です。その後で「初めての作曲編」を始めますので、少しだけお待ちくださいm(_ _)m →「初めての作曲編」を始めました!(2020/1/15)
番外2 →[番外2] セブンスコードとドミナントモーション(準備中)
番外3 →[番外3] その他のコード(準備中)
次回(新章「初めての作曲編」開始!)→[第9回] 色々な作曲法
初心者の曲作り成長日記一覧→ 【初心者の曲作り成長日記】目次
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【初心者の曲作り成長日記】[第7回] コード進行って凄い!
第6回→[第6回] 協和音・不協和音
第7回です。ついにコード進行です!これを知るとますます音楽、そして作曲が楽しくなります♪ まずは音をじゃんじゃん鳴らしていきましょう♪ そして作曲に必要最低限の事だけ覚えて、どんどん先に進んじゃいましょう!(文章が長ったらしかったら、太字だけ覚えて先に進んじゃって下さい♪) まずまっさらな状態で音を聴いて感じ取る事が大事かなと思うので、このブログでは理論はなるべく後の方に回したいと思います。
【コード(和音)】
コード(和音)とは高さの異なる3つ以上の音を同時に鳴らす音の事です。基本は3音鳴らす3和音(トライアド)と呼ばれるコードで、最初は3和音(トライアド)だけ使えれば十分だと思います。早速聴いてみましょう♪
今は[ド-ミ-ソ]の3音を鳴らしました。
次は、
今度は[ド-ミ♭-ソ]の3音を鳴らしました。それぞれどんな感じを受けましたでしょうか? [ド-ミ-ソ]はCメジャーコード、[ド-ミ♭-ソ]はCマイナーコードと呼ばれます。メジャーコードは最も響きの良いコードと言われているようです。
コードは色々種類ありますが、まずはメジャーコードとマイナーコード、最初はこの2つだけ覚えれば十分です!この2つが何より大事で、僕の曲もこの2種類のコードがほとんどを占めています。
・メジャーコードは[根音-長3度-完全5度]で構成されるコードです [例. ド-ミ-ソ]
・マイナーコードは[根音-短3度-完全5度]で構成されるコードです [例. ド-ミ♭-ソ]
コードを構成する3音の役割は以下のような感じです。
:根音(ルート)とはコードのキー(調)のようなものを決める一番重要な役割を果たす音です。コード進行の心地良さの鍵を握っています。
:真ん中の3度音は長3度か短3度かによってメジャーかマイナーかの雰囲気を決める役割を持っています。
:完全5度は前回学んだように、根音に対して最も協和的な響きをする音として、力強さや良い響きをもたらす?というやや曖昧な役割を持っているそうです。(完全5度の役割はあまり詳しく知らないですm(_ _)m)
コードはルート音名(+記号)という形で表記され、例えばCメジャー[ド-ミ-ソ]はそのまま"C"、Fメジャー[ファ-ラ-ド]は"F"、Aマイナー[ラ-ド-ミ]は"Am"とminorのmが付きます。ちなみに、ピアノの白鍵だけで鳴らせるメジャーコードは、C、F、Gの3つで、それぞれ [ド-ミ-ソ]、[ファ-ラ-ド]、[ソ-シ-レ]。同じく白鍵だけで鳴らせるマイナーコードは、Dm、Em、Amの3つで、それぞれ[レ-ファ-ラ]、[ミ-ソ-シ]、[ラ-ド-ミ]、です。
また、コードの重要な性質として音の高さの順番を入れ替える事が可能です(コードとしての働きに大きな変化が生じません)。例えば[ド-ミ-ソ]を[ミ-ソ-ド]や[ソ-ド-ミ]としても、同じくCメジャーコードと呼び、このように入れ替えても基本的に同じようなコードとしての働きをします。後ろ2つの入れ替えた形を転回形と呼びます。転回形を自由に使えるという性質はコード進行をより心地良くするのに役立つので、後で聴いて確かめてみましょう♪
また3音を1個ずつ使ってさえいれば、同じ音のオクターブ違いを加えても構いません(基本的に働きは変わりません)。例えば、[ド-ミ-ソ-ド↑-ミ↑](↑が付いているのは1オクターブ上)もCメジャーコードです。ギターで5~6弦同時に鳴らす時などは、このオクターブ違いの音の重ねをしていますね。
とりあえずここまでの太字部分を頭に入れれば大丈夫です!(今回の最後にもう少し分かりやすいまとめを作りました)次のコード進行に行きましょう♪ コード進行を聴くことで、コードの意味が初めて分かると思います♪
【コード進行】
これはもう聴いて感じるのがほぼ全てです!まずは下手な解説はあまり入れずに、じゃんじゃん鳴らしていきます♪ もし手元にコードを鳴らせる楽器がある人は、自分で鳴らすとより印象に残ると思います♪
{1}
これは、[ド-ミ-ソ]→[ファ-ラ-ド]→[ソ-シ-レ]→[ド-ミ-ソ]。つまり、C→F→G→Cというコード進行です。どの高さの音を鳴らしているのか視覚的に分かりやすいように、ピアノロールビュー的な画像を入れてみました。
{2}
これは、[ミ-ソ-ド]→[ファ-ラ-ド]→[ソ-シ-レ]→[ミ-ソ-ド]。同じく、C→F→G→Cですが、1,3,4番目は転回形になっています。
{3}
これは、[ド-ミ-ソ]→[ド-ファ-ラ]→[レ-ソ-シ]→[ド-ミ-ソ-ド]。同じく、C→F→G→Cですが、2,3番目が転回形になっています。また、4番目の音はオクターブ違いのドを重ねています。
コード進行の心地良さ、伝わったでしょうか?{1}~{3}どれが一番好みでしたか?これらは当時僕が初めてコードと言う概念を知った時に、確か最初に書いてあったコード進行で、小難しい話はすっ飛ばして試しにその通りに弾いてみたんです。そしたら、感動を覚えました!コード進行って凄い!と感じましたね。{1}でもやばかったんですが、{2}、{3}を弾いて、もうコード進行の心地良さに病みつきになりました♪
で、{1}~{3}はみな同じコード進行(C→F→G→C)ですが、それぞれ、{1}は音の移動が大きい、{2}は音の移動が小さい、{3}は一番高いの音がソ→ラ→シ→ド、とメジャースケールに沿って1つずつ上昇していく、という特徴があります。{3}は、最後にドを1オクターブ重ねる事で、一番低いの音も移動も少なくなっています。{1}~{3}のピアノロールビューを見ると音の移動の様子が良く分かりますね♪ 音の移動が小さいと、隣接するコード同士の繋がりが良く、滑らかに聴こえて心地良く感じるようです♪ また、コードのある音が順に移動していくのも心地良く感じるようです♪ このようにコードの転回形やオクターブの重ねを上手く用いると、色んなコード進行で{2}や{3}のような進行を作る事が出来ます。
また、上のコード進行では出来ないですが、1つずつ下降していくのも良い感じで、例えばF→Em→G→Cを、
このように、[ラ-ド-ファ]→[ソ-シ-ミ]→[ソ-シ-レ]→[ミ-ソ-ド]と鳴らすと、一番高いの音がファ→ミ→レ→ド、となってなんだか心地良いです♪
これらの、コード構成音をスケール上で1音ずつ(あるいはスケール関係なく半音ずつ)上昇or下降させる進行が、一番高い音(トップノート)を対象にするのが効果的に感じます。人の耳には和音の一番高い音が一番強く聴こえやすい気がするので。もちろん真ん中や一番低い音に使うのも効果的だと思いますので、色々試してみて下さい♪ また、コード進行が限られますが(※1)、ルート音(すなわちコード名)でこのテクニックを使うのも良く用いられます。ベースが鳴らす音の高さが順番に動いて行くので、これも心地良いです♪ (※1. 後の回に紹介する分数コードというのを用いると使用の幅が広がります)
【まとめ】
・基本的なコード(和音)は3つの異なる高さの音で構成される3和音(トライアド)で、その内2つの代表が、メジャーコードとマイナーコード。
・コード構成音の内、根音(ルート)が重要で、コード進行を決める重要要素。
・コード表記は、Cメジャーは"C"、Aマイナーは"Am"と、根音(+記号)で表わす。
・コードは構成音の音高順を入れ替えても性質はほぼ変わらない(転回形)。
・コードは構成音のオクターブ違いの音を重ねても性質はほぼ変わらない。
・コード進行で、構成音の「移動が少ない進行」や「順に高くor低くなっていく進行」はより心地良さを増す♪
今日学んだのはコードの基本的な物だけですが、これを学んだだけでも十分凄い進歩だぜ!というのを実感するのに最適な、今日学んだ物だけで創られている素敵なコード進行を鳴らしてみます♪
聴いた事ある人も多いでしょうか? C→G→Am→Em→F→C→F→G (を2ループ)という進行で(※2)、使っているコードはどれも白鍵で弾けるメジャーコードとマイナーコードだけです。トップノート(一番高い音)がド→シ→ラ→ソ→ファ→ミ→ファ→ソ、とCメジャースケールに沿って綺麗に1つずつ移動しています。これはカノン進行と呼ばれるコード進行で、ヨハン・パッヘルベル作(1680年頃)の「3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ ニ長調」というクラシック曲のカノンという部分に用いられているコード進行です。(上のはそれをハ長調=Cメジャースケールに移調したものです。)その聴き心地の良さから、現代でも多くの曲にこのコード進行が用いられています!(※2)原曲では最後から2番目のFは分数コードを使っていたようですが、ここでは簡単のためFとしました。
【あとがき】
今回で、コード進行の心地良さ、音楽の楽しさが少しでも伝わったら凄く嬉しいです♪ 次回は、メロディーのキーと似合うコード・似合わないコードについてを主に紹介したいと思います。次回も音を鳴らしていきます♪ そして、次回で「音楽理論編」は一旦完結し、その後はいよいよ「初めての作曲編」へと突入する予定です!最後に、これを聴いた日本の子供の95%が同じ行動を取ってしまうという噂の禁断の(笑)コード進行を鳴らして今回を締めたいと思います♪
このコード進行(反転→)C→G→C
【参考サイト】
永井 義朗, 2015/6/1, 超簡単コード理論!! メジャーとマイナー 446ギターレッスン【2】, https://www.youtube.com/watch?v=4vw3jIryHF0, youtube
永井 義朗, 2015/6/3, 超簡単コード理論!! 5度音の役割とパワーコード 446ギターレッスン【3】, https://www.youtube.com/watch?v=NGyXqn9Ogak, youtube
【参考Wiki】
三和音, Wikipeia, https://ja.wikipedia.org/?curid=271426, Wikimedia Foundation Governance
カノン (パッヘルベル), Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/?curid=207157, Wikimedia Foundation Governance
和音, Wikipeia, https://ja.wikipedia.org/?curid=26973, Wikimedia Foundation Governance
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【初心者の曲作り成長日記】目次
【初心者の曲作り成長日記】
「はじめに」
「音楽理論編」
[番外2] ドミナントモーションとセブンスコード(準備中)
[番外3] その他のコード(準備中)
「初めての作曲編」
[第10回] メロディーを創ろう!(1)ボイスレコーダー作曲法~メロ先(自己流)~
[第11回] メロディーを創ろう!(2)ボイスレコーダー作曲法~歌詞先(自己流)~
[第12回] メロディーを創ろう!(3)コード先作曲法(自己流)(準備中)
[第13回](考案中)
【備忘録・便利物】
・音楽理論キーワード・リンク集(準備中)
【音楽雑談】
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【初心者の曲作り成長日記】[第6.5回] 音楽と数学
第6回→[第6回] 協和音・不協和音
ここではより理論的・数学的になぜ12組の音の組み合わせで響きが異なっているのかについて学んでいきたいと思います。初心者が作曲を行う上でここまで詳しく学ぶ必要は無いと思います。僕も処女作を創った時にここまでは学んでいないです。ただ、このブログを書いているうちに僕自身が知りたくなったので、ここに書き留めていきたいと思います(`・ω・´)9
【ピタゴラス凄い!】
第4回で、1オクターブは周波数が2倍になる音の間隔で、とても似た響きの音に聴こえる事を学びました。実は、その事を最初に発見・解明したとされるのは、三平方の定理で有名なピタゴラス(紀元前582年~紀元前496年)でした!今から2500年も昔の話です。ピタゴラスは何人かの職人がハンマーを打つ時の音が共鳴する事に気づき、そこからハンマーの重さとの関係を見出し、自ら弦楽器等で実験を重ね、2音の響きの良さは音の周波数の整数比の単純さと関係がある事を明らかにしました!2音の周波数の比がより簡単な整数比で表わされる程響きが良いとし、2:1をオクターブ、3:2を完全5度、4:3を完全4度と定義しました。
ここで、2倍以内の範囲内で、整数比を単純さ順に(ここでは大きい方の数字が小さほど単純と定義)6番目まで挙げて行くと、[2:1]、[3:2]、[4:3]、[5:3]、[5:4]、[6:5]、...となります(区切りが見にくいので[ ] で囲んであります)。これは後に使います。
【十二平均律凄い!】
その後、長い歴史を経ながら、この響きの良い音の組み合わせを使えるような音律が出来上がって行きました。第4回で習った十二平均律が現代では主流ですが、平均律の他に純正律、ピタゴラス音律、中全音律、等があるそうです。そこは割愛して、十二平均律の各音の周波数比を見てみましょう♪ 十二平均律は、1オクターブを均等な周波数比で12等分したものです。これを数式を用いて表すと、隣り合う音(例えばド#:ド)の周波数比は全て“:1”となります。1オクターブで周波数は2倍になるので、の12乗が丁度2になりますね。これを元に十二平均律における12個の音程(2音間の音の相対的な高さ)の周波数比を計算してみると、次の表のようになります。
音名 | (※1) | 音程名 | (※2) | 周波数比 | (※3) | (※4) |
ド | C | 八度 | +12 | 2.000 | =2:1=2.000 | 0 |
シ | B | 長七度 | +11 | 1.888 | ≒15:8=1.875 | +11.7 |
ラ♭ | B♭ | 短七度 | +10 | 1.782 | ≒16:9=1.777... | +3.9 |
ラ | A | 長六度 | +9 | 1.682 | ≒5:3=1.666... | +15.6 |
ラ♭ | A♭ | 短六度 | +8 | 1.587 | ≒8:5=1.600 | -13.7 |
ソ | G | 完全五度 | +7 | 1.498 | ≒3:2=1.500 | -2.0 |
ソ♭ | G♭ | 三全音 | +6 | 1.414 | ≒45:32=1.406 | +9.8 |
ファ | F | 完全四度 | +5 | 1.335 | ≒4:3=1.333... | +2.0 |
ミ | E | 長三度 | +4 | 1.260 | ≒5:4=1.250 | +13.7 |
ミ♭ | E♭ | 短三度 | +3 | 1.189 | ≒6:5=1.200 | -15.6 |
レ | D | 長二度 | +2 | 1.122 | ≒9:8=1.125 | -3.9 |
レ♭ | D♭ | 短二度 | +1 | 1.059 | ≒16:15=1.066... | -11.7 |
ド | C | 一度 | 0 | 1.000 | =1:1=1.000 | 0 |
(※1) 低い方(表の下)の音をド(C)とした場合の高い方の音に相当する音名
(※2) 低い方の音から半音何個分高い音かを表した数字
(※3) 近似できる簡単な整数比
(※4) 十二平均律での周波数比と(※4)での簡単な整数比とのずれの度合いをセント値で表わした物。100セント=半音分の周波数比=:1
表を見ると、なんと十二平均律では、近似的とはいえ、上で上げた単純さ順で1番目~6番目までの整数比で近似できる周波数比の音程が全部網羅されている事に気づきます!12音程中6つです。しかも、ピタゴラスが提唱した最も簡単な整数比である、3:2の完全5度、4:3の完全4度は、半音の2%程度の違いしかない高精度の近似で一致しているのです!純粋に12等分しただけなのに、これは凄いと思います!これを見て、長い歴史を経て十二平均律が生き残った理由に納得しました。
一方、純正律では、上の表の分数の値そのままになるように12音を定義しています。その方がより純度の高い音程となるのですが、12音の幅が均等じゃなくなります。そうすると、例えば曲の途中で転調(キーの上げ下げ)をしたとたんに、調律が狂った音楽みたいになってしまうなど、色々不都合が生じるようです。なので、近現代ではほとんど平均律が使われています。ちなみに12分割よりもっと細かく分割すれば、例えば19平均律や31平均律だとより近似の度合いも良くなったりするんですが、分割数が細かすぎて複雑ですね;1オクターブに19や31も鍵盤がひしめいているピアノは弾きたくないです(>_<) かといって分割数が少なすぎると、少ない音程しか再現できない。12分割というのは複雑すぎず、単純すぎず、かつ美しい数多くの音程を再現できる、まさに絶妙の分割法だと感じました。音楽と数学(科学)は実は密接な関係にあるのだと知る事が出来て有意義でした♪
第6回の続きで、協和音・不協和音についての話をするので、良かったら戻ってみて下さい♪
第6回へ戻る→[第6回] 協和音・不協和音
【参考Wiki】
19平均律, Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/?curid=2545023, Wikimedia Foundation Governance
31平均律, Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/?curid=1853395, Wikimedia Foundation Governance
音程, Wikipeia, https://ja.wikipedia.org/?curid=25078, Wikimedia Foundation Governance
セント (音楽), Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/?curid=13988, Wikimedia Foundation Governance
平均律, Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/?curid=13913, Wikimedia Foundation Governance
ピタゴラス, Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/?curid=12983, Wikimedia Foundation Governance
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【初心者の曲作り成長日記】[第6回] 協和音・不協和音
第5回→ [第5回] スケール(音階)とキー(調)
第6回です。この回(特に前半)は重要です!これまでは基礎的な座楽的な内容でしたが、ここからはより音楽的で、感覚・センスの部分になります!音楽を聴いて心地良いと感じる理由の核心に迫って行きます!そしてこの心地良い・良くないという感覚を実感する事が、曲作りにおいて重要だと思っています。
【2音同時に鳴らした時の聴き心地】
これから、「ド」と「それより高い1オクターブ以内の他の音」の2音を同時に鳴らしていきます。その時、どの音の組み合わせが一番心地良いか? 不快か? 好きか? 嫌いか? カッコいいか? ダサいか? 不気味か? 怖いか? 安心するか? 嫌な感じか? エモいか?…といった、聴いた時直感的に感じたものを比べたりメモしたりしてみて下さい♪ ここ重要です!
長いので2つに分けます。2つ目の[ド-ド]は1オクターブ差のド同士です。後の説明の都合上ここでは黒鍵は全部♭表記にしています(レ♭=ド#)。
まず、[ド-レ♭]→[ド-レ]→[ド-ミ♭]→[ド-ミ]→[ド-ファ]→[ド-ソ♭]の順に6通り。
次に、[ド-ソ]→[ド-ラ♭]→[ド-ラ]→[ド-シ♭]→[ド-シ]→[ド-ド]の順に6通り。
一つ問題点は、聴く順番によって結構印象が変わってしまうんですよね。なので公平を期すためランダムバージョンも作りました♪(Excelの乱数を使用して順番決めました(笑))むしろこっちを聴いた方がいいかもしれません。
まず、[ド-レ]→[ド-ソ♭]→[ド-ソ]→[ド-ド]→[ド-シ♭]→[ド-ラ]の順に6通り。
次に、[ド-ミ]→[ド-ラ♭]→[ド-ファ]→[ド-レ♭]→[ド-シ]→[ド-ミ♭]の順に6通り。
直感が大事なのですが、一気に聴いて全部の感覚を覚えるのは大変だと思うので、何回かリピートしてみるといいと思います♪ (僕も一回の再生で1つの組み合わせに集中するのが精いっぱいでした;今がどの組み合わせか分からなくなりますからね;)
12通りの組み合わせの響き、それぞれどんな風に感じましたでしょうか?
ちなみに今日の僕はこう感じました♪、、、って感想をここに書こうと思ったけど、上の再生ボタンを押す時に見えてしまって先入観になってしまうと良くないので、ネタバレ防止のために少しスペースを空けます。
と、もうこれくらいスペース空ければ大丈夫そうですね。
という事で、上の音を再生したら今日の僕はこう感じました♪
[ド-レ♭] → やる気あるのかwwと呆れ笑いが出るような駄目さ(笑)
[ド-レ] → 一番嫌い。聴いてたくないのでさっさと次に行きたくなる感じ(>_<)
[ド-ミ♭] → う~ん、あまり好きじゃない。悪くはないけど…うーん…って感じ。
[ド-ミ] → 普通に良い。冒険心は無いけど無難に行ってる感じ。
[ド-ファ] → 一番好きかも。楽しげな感じ♪
[ド-ソ♭] → なんか惜しい感じ。失敗作のような印象;
[ド-ソ] → 一番安心感を感じた。どっしりとした感じ。
[ド-ラ♭] → 悪くはないけど好みじゃないかなぁ。
[ド-ラ] → 好きな感じ。綺麗な音色。
[ド-シ♭] → 一番テクい感じ?がした。名曲に発展しそう?な感じ。
[ド-シ] → なんか緊張する感じがした。ビクってなる感じ。ピリピリする。
[ド-ド] → 強くてずるいような(笑)こいつだけ1音が大きな音で鳴ってるように聴こえるんだもん。
意味不明な感想が多いですね(笑)そしてこれこそが音楽なんだと思います。創り手も聴き手もこんなぼんやりとした感じを抱く、この感覚が良い曲創りの源になると思っています。まずは自分で自分の創った曲を心地良いと思えないと、始まりませんからね。なのでこんな感じで、各々感じた感覚を持つことは大事だと思います。こんな風に音楽的感覚を独自の言葉で表現するのも大事な表現力かもしれません。
【協和音・不協和音】
なぜ上に12の組み合わせからはそれぞれ異なった感じを受けるでしょうか?第4回で触れたように音の高さは音の周波数で決まります。なので2つの音を同時に鳴らすという事は、異なる周波数の音を同時に鳴らす、という事になります。これが、ある組み合わせが心地よく感じたり不快に感じたりするメカニズムに関わっています。ここで、理論や数学の好きな方は第6.5回→[第6.5回] 音楽と数学へ進んで、またここへ戻って来てくれると嬉しいです(*^o^*)。僕も理論・数学好きなので第6.5回に進んで戻ってきます(笑)。なので、ここではこてこての理論ではなくざっくりとした説明をします。
長年の研究により、周波数がより単純な整数の比で表わされる音同士ほど、人は協和的(違和感が少ない)と感じやすいようです。理屈はともかくとして、何となく分かる気はしますね。1オクターブ内で整数比が単純な順(第6.5回)に6つ並べると次のようになります。([ ]内の右側の音の周波数が高いので、[ド-ソ]ならソ:ド=3:2です。表記が逆になっているので注意。)
[1] 2:1(=2.0)で、これはオクターブの定義そのもの。
[2] 3:2(=1.5)で、これは[ド-ソ]の周波数比(約1.498)とほぼ等しい。
[3] 4:3(=1.333...)で、これは[ド-ファ]の周波数比(約1.335)とほぼ等しい。
[4] 5:3(=1.667...)で、これは[ド-ラ]の周波数比(約1.682)にそこそこ等しい。
[5] 5:4(=1.25)で、これは[ド-ミ]の周波数比(約1.260)にそこそこ等しい。
[6] 6:5(=1.2)で、これは[ド-ミ♭]の周波数比(約1.189)にそこそこ等しい。
これらは、ドと他の音との組み合わせで書きましたが、音は十二平均律(第4回)によって均等の周波数比で定義されているので、もちろん平行移動させても成り立ちます。例えば、[ド-ソ]、[レ♭-ラ♭]、[ミ-シ]、[ファ-ド]、これらはどれも同じ周波数比の組み合わせなので響きも同じように聴こえます(いずれも右の音が高い)。その4つを順番に鳴らして確かめてみましょう♪
はい、5番目に変なのを混ぜました(笑)。5番目に鳴らしたのは[ファ-シ]です。[ファ-ド]のドを半音下げただけですが、最初の4つとは明らかに響きが違ったのを感じ取れたと思います。
これらの音程(2音同士の間隔の広さ)には名前が付けられており、例えば上の[1]~[6]はそれぞれ、[1]完全8度(=1オクターブ)[2]完全5度(例.ド-ソ)、[3]完全4度(例.ド-ファ)、[4]長6度(例.ド-ラ)、[5]長3度(例.ド-ミ)、[6]短3度(例.ド-ミ♭)、と呼ばれています。この6つは覚えていた方が何かと便利かなという気がします。度数はメジャースケールで数えた際の順番になっており、低い方の音を1として数えます(0じゃない所がややこしいんです;)。長はメジャースケール上の音程で、例えば[ド-ミ]はCメジャースケールでド,レ,ミ=1,2,3と3度なので長3度、短はそれより半音短い音程で、例えば[ド-ミ♭]は短3度です。完全と名前が付いているのは特に協和度の高い音程です。12個の音程全てに名前が付いているので、名前・ドを基準とした音高・半音数で数えた間隔等を表にしてみたので、表だけでもご参照下さい♪→第6.5回。 ちなみに前回作った音階早見表にも7音程ずつ載っています。
基本的には人は[1]~[6]の順で協和的と感じやすいようですが、実際は周波数比以外の要因もあるようで、ここまで単純でもないようです(※1)。ただ、少なくとも[1]オクターブの次が[2]完全5度という見解は一致しているように見受けられました。この[1]~[6]は協和音と呼ばれています。ただ、[6]短3度は微妙なラインらしく、上には書きませんでしたが周波数比が8:5にそこそこ近い短6度(例.ド-ラ♭)も協和音に分類されています、が同じく微妙なラインらしいです。 そして残りの5音程は協和度が低く不協和音に分類されています。その5音程とは、短2度(例.ド-レ♭)、長2度(例. ド-レ)、三全音(例. ド-ソ♭)、短7度(例. ド-シ♭)、長7度(例. ド-シ)、です。人はその不協和音を聴くと強い違和感や不快感を感じやすいそうで、中でも三全音(英名:トライトーン)は最も複雑な整数比でしか近似できず、その響きの不快さから音楽の悪魔とも呼ばれたそうです;さっき最後に混ぜた変なやつがこれです(^_^;)(全音3つ分の音程なので三全音です。)
以上12通りの音程を人が感じる協和さでざっくり表にまとめるとこんな感じかな?(見聞きした知識を元に自分の主観で決め打ちしたThe無責任表ですw)
協和的 完全8度
完全5度
↑ 完全4度
長6度
長3度
微妙な 短3度
ライン 短6度
長2度
↓
短2度、短7度、長7度
不協和的 三全音
ですが、これにはあまり囚われ過ぎない方が良いかな、と個人的には思います。まずそれなりに個人差がありますし、協和音=快感、不協和音=不快感という等式が完全に成り立つわけでも無いと思いますし。例えば上の僕の直感的感想を見ると、一番好きなのは完全4度、嫌いなのは短2度で、同じ不協和音の短7度はテクい感じで名曲の予感?とか書いてますね(笑)。 そもそも複数の楽器を鳴らし、コードで3つや4つの音を同時に鳴らす時点で、不協和音が一瞬も出て来ない曲なんてほとんど無いです。たださすがにボーカルのハモりで不協和音にしてしまうと不快にしか聴こえないと思うので、避けるべきかと思います。
重要なのは、曲を創ってそれが快感・不快に感じる音かどうかを感じ取る耳・感性を働かせる事かなと思います。その辺は、また分かりやすい例を実際に音で鳴らしながら、書いて行ければなと思います。
【参考サイト】(※1)
gotcha, 2008, なぜ音階は「ドレミファソラシド」なのか, ピッチブレンド blog, http://kogarashi.net/pitchblende/archives/9
【参考Wiki】
音程, Wikipeia, https://ja.wikipedia.org/?curid=25078, Wikimedia Foundation Governance
協和音と不協和音, Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/?curid=2409042, Wikimedia Foundation Governance
平均律, Wikipedia, https://ja.wikipedia.org/?curid=13913, Wikimedia Foundation Governance
次回は神回です!ついにコード進行です!音楽の快感の神髄に辿り着く瞬間です♪ 僕はこれを学び、自分で音を鳴らした時に物凄い感動を覚えた記憶があります。楽しみにしていてください♪
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【初心者の曲作り成長日記】[第5.5回] 7音音階以外のスケール
第5回で、現代音楽の多くは12音の内7音だけを使うスケール(音階)が用いられている、という話をしました。もちろんそれ以外のスケールの音楽もあり、これは十二平均律以外の音楽程レアな物ではなく、現代でもそこそこ用いられていたりと、多くの人が聴いた事があると思います。幾つか代表的な物を紹介してみます♪
【琉球音階】
まずは琉球音階。これは12音のうち音だけを使う音階です。Cキーの場合、ド・ミ・ファ・ソ・シの5音のみを使います。聴いてみましょう♪
これは作って聴いてすぐ、おぉ沖縄っぽい!って思いました♪ リズムに少し工夫を加えただけで、音の並びはドミファソシソファミドと上がって下がるだけの単純な並びです。試しに同じリズムでCメジャースケールのドレミファソファミレドを聴いてみると、
沖縄っぽくないですよね。このように使う音が変わるだけで、音楽の表情はガラリと変わるのが面白い所です♪ 琉球音階の曲で最近の有名どころだと、THE BOOMによる「島唄」等がありますね。
【ヨナ抜き音階】
続いてヨナ抜き音階。これは奈良時代頃に大陸から日本へ伝わった雅楽と呼ばれる音楽に良く用いられていたそうです。(Cキーの場合)ドレミファソラシドの内4番目のファと7番目のシを抜いたド・レ・ミ・ソ・ラの5音のみを使った音階なので、4・7抜きでヨナ抜き、だそうです。聴いてみましょう♪
実は、リズムで演歌っぽさを出したかったんですが、ドレミソラソミレドという並びを崩さずに表現するのは中々難しいですね(^_^;)。このヨナ抜き音階は演歌ではかなり良く用いられるそうで、千昌夫の「北国の春」(作曲:遠藤実、作詞:いではく)などが代表例として挙げられてます。意外とJ-POPにも用いられていて、昭和の名曲だと太田裕美の「木綿のハンカチーフ」(作曲:筒美京平、作詞:松本隆)←個人的にこの曲は音楽的にも名曲だと思うのでおススメ!、最近だとAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」(作曲:伊藤心太郎、作詞:秋元康)、ボカロ曲だと「千本桜」(作詞・作曲:黒うさP、歌:初音ミク)、等がこの音階を用いた曲です。
【ホールトン・スケール(全音音階)】
最後はホールトン・スケール(全音音階)と呼ばれる音階です。そもそも十二平均律では、1オクターブを周波数比で均等に12等分したのに、なぜそのうち5音とか7音とか中途半端な使い方をするんだろう?と、多いに疑問に思いました。例えば、なぜせっかく12等分したのに均等に6等分した6音を使わないんだろう?と思って調べてみたらその音階はありました、が、かなり特殊な音階のようでした。聴いてみましょう♪
なんとも不思議な響きです。均等に6等分するので音の間隔は全て全音なので全音音階と呼ばれます。ドを起点とすると、ド・レ・ミ・ファ#・ソ#・ラ#の6音です。この音階の説明を見て始めて気づいたんですけど、この音階、どこが始まりでも同じ音階になるんです!例えばミから数え始めればミ・ファ#・ソ#・ラ#・ド・レ、これは上の6音と同じです。この音階はこのケースと、これを半音だけずらしたド#・レ#・ファ・ソ・ラ・シの2パターンしかありません(メジャースケールやマイナースケールは12パターン=12個のキーがありましたね)。しかも全部の間隔が全音なので、短調・長調といった調の性格が無いという点で、独特の雰囲気を持った音楽になるそうです。意外と使ってみたらミステリアスな曲ができそうですね♪ でも、初心者が下手に聴きなれない音楽を使って曲を発表すると、いわゆる”無名の絵描きが描いたピカソの絵状態”になるので、余程腕に自信がある人以外には初投稿作にはおすすめしません(T_T)。
【参考Wiki】
音階, Wikipeia, https://ja.wikipedia.org/?curid=16866, Wikimedia Foundation Governance
北国の春, Wikipeia, https://ja.wikipedia.org/?curid=1724480, Wikimedia Foundation Governance
恋するフォーチュンクッキー, Wikipeia, https://ja.wikipedia.org/?curid=2804402, Wikimedia Foundation Governance
島唄 (THE BOOM), Wikipeia, https://ja.wikipedia.org/?curid=1054794, Wikimedia Foundation Governance
千本桜 (曲), Wikipeia, https://ja.wikipedia.org/?curid=2655950, Wikimedia Foundation Governance
全音音階, Wikipeia, https://ja.wikipedia.org/?curid=13785, Wikimedia Foundation Governance
木綿のハンカチーフ, Wikipeia, https://ja.wikipedia.org/?curid=1117741, Wikimedia Foundation Governance
ヨナ抜き音階, Wikipeia, https://ja.wikipedia.org/?curid=1022925, Wikimedia Foundation Governance
琉球音階, Wikipeia, https://ja.wikipedia.org/?curid=2590384, Wikimedia Foundation Governance
第6回→[第6回] 協和音・不協和音
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